MT4のチャート上に表示されるボリンジャーバンドは便利ですが、メインチャートが見づらくなるという課題もあります。
本記事で紹介する**「BB Sub」インジケーター**を使えば、ボリンジャーバンドをサブウィンドウに表示でき、メインチャートをすっきり保ちながら分析精度を高めることが可能です。
視認性の向上だけでなく、スクイーズやエクスパンションをトレード判断のフィルターとして活用することもできます。
インジケーターの特徴や設定方法、トレードへの応用例まで、初心者にもわかりやすく解説しています。
まずは、以下のボタンからインジケーターファイルをダウンロードしてご利用ください。
このインジケーターでできること|サブウィンドウ表示で視認性が向上

「BB Sub」は、ボリンジャーバンドをMT4のサブウィンドウに表示するための無料インジケーターです。通常のボリンジャーバンドはメインチャート上に描画されるため、ローソク足や他のインジケーターと重なって視認性が落ちることがあります。
BB Subを使えば、以下のようなメリットが得られます:
- メインチャートの視認性を確保しながら、ボリンジャーバンドによる分析が可能
- 他のインジケーターと重ならずにバンドの変化(スクイーズ・エクスパンション)を明確に視認できる
- サブウィンドウに表示されることで、ボリンジャーバンドをフィルターとして活用する戦略判断がしやすくなる
- 複数通貨・複数時間足において、バンドの状態を一目で比較できる
特に、相場のボラティリティ変化やトレンドの始まりを視覚的に捉えたいトレーダーにとって、このインジケーターは有効な補助ツールとなります。
インジケーターのダウンロードとMT4への導入手順
このページで紹介している「BB Sub」インジケーターは、無料でダウンロード可能です。以下の手順に従えば、初心者の方でも簡単にMT4へ導入できます。
まずは、下記のボタンから**「BB Sub.ex4」ファイル**をダウンロードしてください。ファイル形式は .ex4
(コンパイル済み)なので、そのまま使用できます。
MT4を起動したら、以下の手順でデータフォルダにアクセスします。
- MT4のメニューバーから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選択
MQL4
フォルダを開き、その中のIndicators
フォルダに移動
ダウンロードした BB Sub.ex4
ファイルを、Indicators
フォルダへドラッグ&ドロップで移動します。
MT4を一度閉じて再起動すると、ナビゲーター内の「インディケータ」一覧に**「BB Sub」**が表示されます。
チャートにドラッグすれば、サブウィンドウにボリンジャーバンドが表示されるようになります。
💡 補足:インジケーターの表示に失敗する場合は、MT4の「自動売買」ボタンがオンになっていないか、拡張子を間違えていないかをご確認ください。
次のセクションでは、「BB Sub」がどのように動作し、どのようなトレード分析に役立つのかを解説します。
BB Subとは?|ボリンジャーバンドをサブウィンドウに表示する仕組み
BB Sub(ビー・ビー・サブ)は、MetaTrader 4(MT4)でボリンジャーバンドをサブウィンドウに表示するためのカスタムインジケーターです。
通常、ボリンジャーバンドはローソク足と重ねてメインチャート上に表示されるため、視認性が悪くなったり、他のインジケーターとの併用が難しくなることがあります。
BB Subはこうした課題を解決するために開発されたもので、次のような仕組みで動作します。
▶ サブウィンドウに描画される3本のバンド
- 中央バンド(ミドルバンド):設定した期間の移動平均(通常はSMA)を表示
- 上部バンド:中央バンドに標準偏差の倍数を加えたライン
- 下部バンド:中央バンドから標準偏差の倍数を引いたライン
これら3本のラインがメインチャートとは別のサブウィンドウに表示されることで、価格との関係性やボラティリティの変化がより直感的に把握できます。
▶ サブウィンドウ表示の仕組み(技術的な背景)
MT4のインジケーターには「サブウィンドウ表示」用のプロパティがあります。BB Subでは以下の設定により、表示位置を制御しています。
mql4コピーする編集する#property indicator_separate_window // サブウィンドウに表示
また、各バンドは独立したデータバッファを持ち、それぞれのラインを別々に描画しています。
▶ メインチャートをすっきり保ちたい方に最適
チャート上が複雑になるのを避けつつ、ボリンジャーバンドによる相場分析を活用したいトレーダーにとって、BB Subは視認性と機能性を両立した便利なインジケーターです。
このあとでは、BB Subを活用することで得られるメリットについて詳しく解説していきます。
サブウィンドウ表示のメリットと活用シーン
ボリンジャーバンドをサブウィンドウに表示する最大のメリットは、視認性の向上と分析の柔軟性にあります。BB Subインジケーターは、トレーダーの視覚的な負担を軽減しつつ、戦略的な判断をサポートするために設計されています。
▶ メインチャートがすっきりして見やすくなる
ボリンジャーバンドを通常通りメインチャートに表示すると、ローソク足や他のインジケーターと重なって視認性が落ちがちです。
一方で、サブウィンドウに独立して表示すれば、チャートがすっきりと整理され、情報の読み取りが格段にしやすくなります。
▶ 複数インジケーターとの併用が容易
メインチャートが占有されないため、移動平均線・RSI・MACDなど、他のインジケーターとの併用も快適に行えます。
たとえば、メインチャートではプライスアクションを確認しつつ、サブウィンドウではボリンジャーバンドのスクイーズやエクスパンションを視認する、といった複合分析が可能になります。
▶ 上位足のバンド状態を把握してフィルターに活用
BB Subは上位時間足のサブウィンドウに設定することで、現在の相場のボラティリティ状況(拡大か収縮か)を判断するフィルターとしても機能します。
たとえば、上位足がスクイーズ状態ならトレードを控える判断がしやすくなり、エクスパンション中であればトレンドの始まりを意識したエントリーも可能です。
▶ スキャルピングや短期トレードにも有効
チャートの情報をすばやく整理して判断する必要があるスキャルピングや短期トレードにおいて、サブウィンドウのボリンジャーバンドは瞬時の判断を助ける視覚的ツールとなります。
💡まとめ
BB Subのようにボリンジャーバンドをサブウィンドウに分離して表示することで、チャートの情報整理が格段にしやすくなり、他の指標と併用した多角的な分析が可能になります。
視認性と機能性の両立を求めるトレーダーにとって、非常に有用な手法です。
このあとは、BB Subの機能や特徴についてさらに詳しく見ていきましょう。
BB Subの基本機能と主な特徴
BB Subは、MetaTrader 4(MT4)でボリンジャーバンドをサブウィンドウに表示するために設計されたシンプルかつ高機能なインジケーターです。通常のボリンジャーバンドと同じ分析が可能でありながら、視認性やカスタマイズ性に優れています。
以下に、BB Subの基本機能と主な特徴をまとめます。
▶ 基本機能
- ボリンジャーバンドの描画(3本のライン)
・上部バンド(Upper Band)
・中央バンド(Middle Band)
・下部バンド(Lower Band) - サブウィンドウ表示
・メインチャートとは別のウィンドウに表示され、価格やローソク足と重ならない - リアルタイム更新
・チャートが更新されるたびに、最新の価格に応じて自動でバンドを再計算
▶ 主な特徴
- パラメーター変更が可能
・バンドの期間(Period)、偏差(Deviation)、適用価格(Applied Price)を自由に設定可能
・トレードスタイルに合わせて最適化しやすい - 軽量で動作が安定
・シンプルな構造で処理が軽く、複数チャートでも快適に使用可能 - 視認性に優れたカラー設計
・初期設定では、上部バンドが青、下部バンドがライム、中央バンドが赤と、見やすさに配慮 - 多通貨・多時間足対応
・どの通貨ペアや時間足でも使用可能。上位足に表示してフィルターとして使う用途にも適している - 複数インジケーターとの併用に最適
・チャートの混雑を避けつつ、MACDやRSIなど他の指標と併用して多角的な相場分析が可能
このように、BB Subは単に「表示を分ける」だけでなく、戦略的なチャート構築と分析環境の整備をサポートしてくれるインジケーターです。
次のセクションでは、実際の使い方や設定方法について詳しく解説します。
インジケーターの使い方|設定とチャートへの反映
「BB Sub」インジケーターは、MT4に導入するだけで簡単にサブウィンドウへボリンジャーバンドを表示できます。以下の手順に沿って設定すれば、すぐにチャート分析に活用できます。
▶ ステップ①:インジケーターをチャートに適用する
- MT4を起動し、分析したい通貨ペアのチャートを開きます。
- ナビゲーターウィンドウから「インディケータ」→「BB Sub」をダブルクリックまたはドラッグ&ドロップ。
- 自動的にサブウィンドウが生成され、ボリンジャーバンドが表示されます。
▶ ステップ②:パラメーターを設定する
チャートに適用後、プロパティ画面が表示されるので、必要に応じて各パラメーターを調整します。

- Bands Period(期間):バンドの基準となる移動平均の期間(例:20)
- Bands Deviation(偏差):標準偏差の倍率(例:2.0)
- Applied Price(適用価格):終値・始値・高値・安値など、計算に使う価格の種類を選択
例:終値を基準にした20期間の±2σボリンジャーバンドを表示したい場合は、初期設定のままでOKです。
▶ ステップ③:表示スタイルの確認と微調整
表示されたバンドの**色・線の太さ・スタイル(実線、破線など)**は、チャート上で右クリック → 「表示中のインディケータ」から編集可能です。
好みに合わせて視認性を調整しましょう。
▶ ステップ④:分析に活用する
表示されたサブウィンドウのボリンジャーバンドを使って、以下のようなトレード判断が可能です:
- スクイーズの状態を見極めてエントリーを控える
- エクスパンションでトレンド開始の可能性を見極める
- 上位足と組み合わせたフィルタリング戦略に活用する
💡補足:複数時間足での使い分けも便利
同じ通貨ペアで異なる時間足にBB Subを表示することで、上位足のボラティリティ状態を確認しながら下位足でタイミングを取るといった高度な分析も可能になります。
このように、BB Subは「設定して終わり」ではなく、戦略的に活用することでチャート分析の精度を高めることができます。
次は、パラメーターの詳細を一つずつ解説していきます。
パラメーター解説|期間・偏差・適用価格の意味と調整法
BB Subインジケーターでは、3つの主要パラメーターを自由にカスタマイズできます。自分のトレードスタイルに合わせて調整することで、より効果的なチャート分析が可能になります。
▶ Bands Period(期間)
mql4コピーする編集するinput int InpBandsPeriod = 20;
- 意味:ボリンジャーバンドの計算に使用する移動平均の期間を指定します。
- デフォルト値:20(一般的によく使われる設定)
- 調整の目安:
- 短期トレード:10〜14(感度が高くなり、バンドが価格に密着)
- 中期トレード:20〜25(標準的な分析に向く)
- 長期トレード:30〜50(ノイズを除去し、安定したトレンドを見る)
▶ Bands Deviation(偏差)
mql4コピーする編集するinput double InpBandsDeviation = 2.0;
- 意味:上下のバンド幅を決定する、標準偏差の倍率です。
- デフォルト値:2.0(±2σで全体の95%の価格変動をカバー)
- 調整の目安:
- 2.0:もっとも一般的。過熱感や反発タイミングを判断しやすい
- 1.0〜1.5:バンドが狭くなり、小さな変動にも反応
- 2.5〜3.0:バンドが広くなり、より強いトレンド向けの判断に
▶ Applied Price(適用価格)
mql4コピーする編集するinput int InpAppliedPrice = PRICE_CLOSE;
- 意味:ボリンジャーバンドの計算に使用する価格の種類を選びます
- 選択肢と意味(MT4の内部コード):
PRICE_CLOSE
(0):終値(もっとも一般的で信頼性が高い)PRICE_OPEN
(1):始値PRICE_HIGH
(2):高値PRICE_LOW
(3):安値PRICE_MEDIAN
(4):(高値+安値) ÷ 2PRICE_TYPICAL
(5):(高値+安値+終値) ÷ 3PRICE_WEIGHTED
(6):(高値+安値+終値×2) ÷ 4
- 調整の目安:特に理由がなければ
PRICE_CLOSE(終値)
が推奨されます。ローソク足の確定値であり、信頼性が高いためです。
💡カスタマイズのポイント
トレードスタイルや市場環境によって、最適なパラメーターは異なります。
まずは**デフォルト設定(20期間・2.0偏差・終値)**で使ってみて、
相場のボラティリティや反応速度に応じて微調整していくのが実践的なアプローチです。
次のセクションでは、こうしたパラメーターを活かした**トレードへの応用方法(フィルターとしての使い方)**を具体的に紹介していきます。
トレードへの応用|フィルターとしての活用例
BB Subインジケーターは、単なるボリンジャーバンドの視覚ツールにとどまらず、相場環境を見極めるフィルターとしてトレード判断をサポートする強力な役割を果たします。
特に、上位足に表示して現在の相場の「圧縮(スクイーズ)」か「拡張(エクスパンション)」かを把握することで、エントリーやポジション戦略の精度を高めることができます。
▶ 上位足のスクイーズで慎重に判断する
スクイーズとは、ボリンジャーバンドの幅が極端に狭くなる状態を指します。これは、相場のボラティリティが低く、方向感がない状態を意味します。

BB Subを使って上位足のスクイーズを確認した場合:
- エントリーを控える判断がしやすくなる
- 短期売買に徹する or 様子を見る判断に切り替えやすい
- トレンドが発生するまで待つ姿勢が取りやすくなる
例:1時間足でスクイーズしている場合、5分足のブレイクアウトもフェイクになる可能性があるため、慎重な姿勢が重要です。

こちらは先ほどのH1チャートでスクイーズしていた部分のM5チャートです。
上位足でスクイーズが確認できる場合は、相場の値動きが小さく、方向感に欠ける状態である可能性が高まります。
そのため、トレード判断としてはエントリーを見送る、もしくは短期売買にとどめて様子を見るといった選択が有効です。
▶ エクスパンション時のトレンド活用
エクスパンションは、バンドが急に広がる状態を指し、相場に強い動きが生じたことを示します。トレンドが始まる兆候ともいえます。

BB Subで上位足がエクスパンションしている場合:
- 短期足で順方向に乗る戦略が有効
- ポジションの保有時間を長めにする判断が可能
- トレンド継続の根拠が視覚的に得られる
例:1時間足でバンドが拡大しはじめた場合、5分足での押し目買いや戻り売りの精度が高まります。

こちらは、H1チャートでエクスパンションが発生している状態におけるM5チャートです。
上位足でバンドが拡大している場合は、相場の値動きが大きくなり、ボラティリティが高まっている状態と判断できます。
このような局面では、新たなトレンドの始まりが期待されるため、ポジションの保有時間を長めにする判断が有効になるケースもあります。
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サブウィンドウでの視認性を活かした分析をさらに広げたい方は、以下の記事もおすすめです。
👉 平均足をサブウィンドウに表示する無料インジケーター|視認性・戦略活用も解説
ボリンジャーバンドの基礎知識と分析手法
**ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)**は、テクニカル分析の中でも特に広く使われているインジケーターの一つです。価格の変動幅(ボラティリティ)を視覚化することで、相場の状態を把握しやすくし、売買のタイミングを探る上で役立ちます。
▶ ボリンジャーバンドの構成要素
ボリンジャーバンドは、以下の3つのラインで構成されます:
- 中央バンド(ミドルバンド)
→ 指定期間の移動平均線(通常は20期間のSMA) - 上部バンド(アッパーバンド)
→ 中央バンドに標準偏差を加えたライン - 下部バンド(ロワーバンド)
→ 中央バンドから標準偏差を引いたライン
この構造により、**価格の平均的な動きと、それに対する上下のばらつき(変動性)**が一目でわかるようになります。
▶ ボリンジャーバンドの分析手法と使い方
ボリンジャーバンドは、以下のような多角的な分析に活用できます。
① トレンドの確認
- 価格が中央バンドの上に位置していれば、上昇トレンドの可能性
- 下に位置していれば、下降トレンドの兆しとされます
② ボラティリティの把握
- バンドの幅が広がる=ボラティリティ上昇
- バンドの幅が狭まる=相場が停滞中(スクイーズ)
③ トレードシグナルの判断
- 価格が上部バンドに接近・突破 → 過熱感(買われすぎ)
- 価格が下部バンドに接近・突破 → 過小評価(売られすぎ)
④ ブレイクアウトの兆候を見極める
- バンドのスクイーズ(収縮)は大きな値動きの前兆となることが多く、
この後のバンド拡大(エクスパンション)でブレイクアウトが発生しやすい
▶ 裁量トレードでもEA運用でも使える万能ツール
ボリンジャーバンドは、裁量トレードだけでなく、自動売買(EA)戦略でも頻繁に活用されるインジケーターです。
価格の「平均からの乖離」を視覚的に把握できるため、逆張り・順張りいずれの手法にも応用可能です。
このように、ボリンジャーバンドは価格の動きと市場の勢いを同時に把握できる非常に優れた分析ツールです。
次のセクションでは、BB Subのソースコードとその動作ロジックについても詳しく解説していきます。
ソースコードの構造と動作解説(学習者向け)
ここでは、「BB Sub」インジケーターのMQL4ソースコードをもとに、その基本構造と動作の仕組みを解説します。
これからMQL4を学ぼうとする方や、インジケーターのカスタマイズに挑戦したい方にも役立つ内容です。
▶ インジケーターの基本設定
BB Subでは、以下のプリプロセッサ定義でサブウィンドウ表示やバッファ数などの初期設定を行っています。
#property indicator_separate_window // サブウィンドウに表示
#property indicator_buffers 3 // 使用するバッファ数は3つ
#property indicator_color1 Blue // 上部バンド
#property indicator_color2 Red // 下部バンド
#property indicator_color3 Lime // 中央バンド
indicator_separate_window
:メインチャートとは別に表示indicator_buffers
:表示するライン(上・中・下)の数に対応indicator_colorX
:各バンドの線色
▶ 入力パラメーター(ユーザーが設定できる項目)
input int InpBandsPeriod = 20; // 移動平均の期間
input double InpBandsDeviation = 2.0; // 標準偏差の倍率
input int InpAppliedPrice = PRICE_CLOSE; // 使用する価格(終値など)
これらのパラメーターは、チャート上でプロパティ設定を開くことで簡単に調整できます。
ユーザーは自分のトレードスタイルに応じて、分析に最適なボリンジャーバンドを構築できます。
▶ バッファ(データ格納配列)の定義
double UpperBand[];
double LowerBand[];
double MiddleBand[];
インジケーターの描画には、バッファ(配列)が使われます。
それぞれ、上部・下部・中央の各バンドの値を格納する役割を担います。
▶ 初期化処理(OnInit関数)
int OnInit()
{
SetIndexBuffer(0, UpperBand);
SetIndexBuffer(1, LowerBand);
SetIndexBuffer(2, MiddleBand);
SetIndexStyle(0, DRAW_LINE);
SetIndexStyle(1, DRAW_LINE);
SetIndexStyle(2, DRAW_LINE);
SetIndexLabel(0, "Upper Band");
SetIndexLabel(1, "Lower Band");
SetIndexLabel(2, "Middle Band");
IndicatorShortName("Subwindow Bollinger Bands");
return(INIT_SUCCEEDED);
}
この関数では、描画に必要なバッファとスタイルを設定しています。
SetIndexBuffer
:それぞれのバンドにデータを関連付けSetIndexStyle
:描画スタイルをラインに指定IndicatorShortName
:インジケーターの表示名を設定
▶ 計算処理(OnCalculate関数)
int OnCalculate(const int rates_total, const int prev_calculated, ...)
{
if(rates_total < InpBandsPeriod)
return(0);
int start = prev_calculated - 1;
if(start < 0) start = 0;
for(int i = start; i < rates_total; i++)
{
double sum = 0.0;
for(int j = i; j < i + InpBandsPeriod && j < rates_total; j++)
sum += close[j];
double avg = sum / InpBandsPeriod;
sum = 0.0;
for(int j = i; j < i + InpBandsPeriod && j < rates_total; j++)
sum += MathPow(close[j] - avg, 2);
double stdDev = MathSqrt(sum / InpBandsPeriod);
MiddleBand[i] = avg;
UpperBand[i] = avg + InpBandsDeviation * stdDev;
LowerBand[i] = avg - InpBandsDeviation * stdDev;
}
return(rates_total);
}
この部分では、以下のように各バーごとのバンド計算が行われています:
- 指定期間の価格の合計から移動平均(中央バンド)を算出
- その移動平均に対して標準偏差を計算
- 中央バンド ±(偏差 × 標準偏差)で上下のバンドを計算
💡学習者向けポイント
- OnInit → 初期設定、OnCalculate → 各バーの更新処理というMQL4インジケーターの基本構成を押さえる
SetIndexBuffer
とSetIndexStyle
の関係を理解すると、自作インジケーターへの応用が容易rates_total
やprev_calculated
の扱いにより、無駄な再計算を避ける効率的な設計となっている
このようにBB Subは、シンプルな構造の中にインジケーター開発の基本が詰まった教材的コードでもあります。
カスタマイズやMQL4の練習にも最適な一本です。
次のセクションでは、実際の利用時にありがちな質問や注意点をFAQ形式でまとめていきます。
よくある質問(FAQ)
- インジケーターを適用してもチャートに表示されません。どうすればよいですか?
-
以下の点を確認してください:
BB Sub.ex4
ファイルが正しくIndicators
フォルダに格納されているか- MT4を再起動したかどうか(再起動後にナビゲーターへ反映されます)
- インジケーターのプロパティで「表示対象の時間足・通貨ペア」を制限していないか
- バンドが表示されず、サブウィンドウが空のままです。
-
Bands Period
の数値に対して、チャートのバー数が不足している可能性があります。
例:期間が50に設定されている場合、最低でも50本以上のバーが必要です。時間足を変更するか、表示範囲を広げてみてください。 - 適用価格(Applied Price)はどれを選べばいいですか?
-
一般的には
PRICE_CLOSE(終値)
が推奨されます。
ほとんどのトレーダーが終値を基準にトレンド判断をしているため、より多くの市場参加者と同じ視点で分析できます。 - メインチャートにもボリンジャーバンドを表示しています。BB Subと併用して大丈夫ですか?
-
問題ありません。
メインチャートではプライスアクションを、サブウィンドウのBB Subではボラティリティやトレンドの強弱を視覚的に補足することで、複合的な判断が可能になります。 - スクイーズやエクスパンションを自動で通知する機能はありますか?
-
現バージョンのBB Subにはアラートや通知機能は搭載されていません。
ただし、スクイーズやエクスパンションはバンド幅の変化で視覚的に判別できるため、画面に注目していれば十分活用可能です。 - モバイル版MT4でもこのインジケーターは使えますか?
-
いいえ。MT4モバイル版はカスタムインジケーター(.ex4)に対応していないため、使用できません。
BB SubはWindows版MT4専用です。
まとめ|BB Subで視覚的な分析と戦略判断を両立しよう
「BB Sub」は、ボリンジャーバンドをサブウィンドウに表示するだけでなく、トレード判断の精度を高めるための視覚的ツールとして活用できるインジケーターです。
この記事では以下のポイントを解説しました:
- メインチャートの視認性を損なわずにボリンジャーバンドを分析できる
- スクイーズやエクスパンションを通じて、相場環境の判断フィルターとして活用できる
- 上位足との組み合わせで、トレードタイミングをより戦略的に調整できる
- MQL4学習用としてもシンプルで理解しやすい構造を持っている
インジケーターとしての機能性と実用性を兼ね備えたBB Subは、裁量トレード・自動売買を問わず、あらゆるスタイルの分析を支える優れたサポートツールです。
まだ導入されていない方は、ぜひ本ページ上部のダウンロードボタンからお試しください。
MT4の分析精度を高めたい方にとって、BB Subは「手放せない一手」になるはずです。
トレードの視野を広げるための第一歩として、ぜひ活用してみてください。
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