MT4でトレードしていると、「次のローソク足がいつ確定するのか」が気になる場面は多いものです。そんなときに便利なのが、現在のローソク足が更新されるまでの残り時間をリアルタイムでカウントダウン表示してくれるインジケーター「CandleStick Countdown」です。
このページでは、無料で使えるこのインジケーターの導入方法・使い方・ソースコードの仕組みまでをわかりやすく解説します。
「トレードのタイミングを逃したくない」「足確定を視覚的に把握したい」そんな方に最適のツールです。

🔰 MT4でのインストール方法(かんたん3ステップ)
- MT4を起動し、下部タブの【マーケット】をクリック
- 上部カテゴリから【インジケーター】を選択し、検索ボックスに「CandleStick Countdown」と入力
- 表示されたインジケーターを選び、【ダウンロード】または【インストール】をクリック!

🧾 初回利用時は、無料のMQL5アカウントでログインが必要です(登録は数分で完了します)。
📌 インストール後は「ナビゲーター」→「Market」内に表示されるので、チャートにドラッグ&ドロップするだけですぐ使えます。
ローソク足の残り時間を表示するメリットとは?
ローソク足の残り時間をチャート上に表示することで、「次のローソク足が確定するまでの猶予」が一目で把握できるようになります。
これは、トレンドの始まりや反転のサインが確定するタイミングを見極める上で非常に重要です。
とくにスキャルピングやデイトレードのような短期売買では、“足の確定を待ってからエントリーするかどうか”の判断が成績を左右する要因となるため、残り時間の可視化はエントリー判断の精度を高める一助となります。
ローソク足の時間管理がなぜ重要か
MT4のチャートでは、時間足ごとにローソク足が一定間隔で形成されます。たとえば1分足なら1分ごと、15分足なら15分ごとに新しい足が出現しますが、この**「足の切り替わり=価格の節目」**として重要なタイミングとなります。
足の確定直前ではノイズ的な値動きが発生しやすく、逆に確定直後には新たな方向性が出やすいのが特徴です。
このため、「あと何秒で足が変わるのか」を把握しておくことは、エントリー・利確・損切りの判断を冷静に行うために必要な情報と言えます。
トレードタイミングの精度向上につながる理由
ローソク足の残り時間がリアルタイムで視覚化されると、「どの瞬間で意思決定をすべきか」が明確になります。
たとえば、足確定後に移動平均線やインジケーターのシグナルが完成するタイプの手法を使っている場合、足が確定していない状態での判断はダマシを招くリスクがあります。
残り時間のカウントダウンが表示されていれば、「あと10秒で足が確定する、確定後に反応しよう」といった冷静でルールに基づいたトレード判断が可能になります。
このように、時間の見える化は感情的なトレードの抑制にもつながり、結果として勝率やリスクリワードの改善が期待できます。
CandleStick Countdownインジケーターの基本情報
「CandleStick Countdown」は、現在表示されているローソク足があと何分・何秒で確定するのかを、チャート上にリアルタイムで表示するMT4インジケーターです。
MT4標準機能には備わっていない**「時間の見える化」**を補完するツールとして、多くの裁量トレーダーに重宝されています。特に短期トレードにおいて、足の切り替わりタイミングを明確に把握できることは、トレード精度や心理的安定感を向上させる重要な要素です。
インジケーターの主な機能とできること
CandleStick Countdownが提供する主要な機能は以下のとおりです:
- 現在のローソク足が確定するまでの残り時間を分・秒で表示
- リアルタイムにカウントダウン形式で更新されるため、タイミングを逃しにくい
- チャート上にテキストとして表示され、視認性が高い
- 表示位置がローソク足の動きに追従するため、常に見やすい場所に表示される
これらの機能により、足の更新タイミングを待ってからエントリーしたい場合や、ボラティリティの変化を事前に察知したい場面で非常に有効です。
パラメーター設定のカスタマイズ項目
インジケーターにはシンプルながら、トレーダーの環境や好みに応じて柔軟に調整できるパラメーターが用意されています。
パラメーター名 | 説明 | デフォルト値 |
---|---|---|
LabelColor | 表示される残り時間のテキスト色を設定 | Yellow (黄色) |
FontSize | テキストのフォントサイズを設定 | 12 |
これらはチャートの背景色や個々の視認性に応じて調整可能です。表示が見づらい場合は、背景とのコントラストを高めたり、フォントサイズを大きくしたりすることで改善できます。
CandleStick CountdownのダウンロードとMT4への導入手順【MQL5マーケット対応】
CandleStick CountdownはMQL5マーケットから直接インジケーターを導入できるため、面倒なファイルの移動や再起動は不要です。ここでは、MT4ターミナルを使って「CandleStick Countdown」を検索・インストールする方法を、初心者にもわかりやすく解説します。
■ インジケーターの探し方|MT4ターミナル内から簡単に検索可能
以下の手順で、MQL5マーケットから安全にインジケーターを検索・入手することができます。
- MT4を起動
- 画面下部にある「ターミナル」ウィンドウを表示(Ctrl+T)
- 「ターミナル」内のタブから
[マーケット]>[インジケーター] をクリック - 検索バーに
「CandleStick Countdown」 と入力し、エンターキーを押す - 検索結果から該当インジケーターを選択し、詳細ページへ進む

この方法なら、信頼性の高いMQL5公式配布版を直接入手できるため、セキュリティ面でも安心です。
■ インストール手順|ワンクリックでチャートに追加可能
CandleStick Countdownを見つけたら、以下の手順で簡単に導入できます。
- 詳細ページで
[ダウンロード]または[無料でインストール]ボタンをクリック - インストールが完了すると、ナビゲーターウィンドウ内の
「マーケット」>「インジケーター」 に表示されるようになります - 表示されたインジケーターを、使いたいチャート上にドラッグ&ドロップすればOK
従来のようにファイルを移動したり、MT4を再起動したりする必要はありません。
■ インストール後に表示されない・動作しないときの対処法
MQL5マーケットから正しくインストールしても、表示されない・カウントダウンが更新されない場合は、以下をチェックしてください。
チェック項目 | 対処法 |
---|---|
チャートにドラッグしているか? | ナビゲーターウィンドウからインジケーターを選択し、チャートへドラッグ&ドロップ |
インジケーターのパラメーターが非表示設定になっていないか | 表示位置や文字色が背景に重なって見えていないケースもあります |
MT4のバージョンが古くないか | 最新バージョンのMT4であることを確認(メニューの「ヘルプ>バージョン情報」から確認可能) |
エラーログの確認 | 「ターミナル」>「エキスパート」または「ログ」タブでエラー表示がないか確認 |
✅ 補足:MQL5マーケットからインストールしたインジケーターは、MT4とMQL5アカウントが正しく同期されていないと動作しないことがあります。ログイン状態も確認しておきましょう。
ソースコードとその仕組みを解説(MQL4学習用)
このパートでは、「CandleStick Countdown」インジケーターのMQL4コードをもとに、ローソク足の残り時間をチャートに表示する仕組みを解説します。
初心者~中級者のMQL4学習者に向けて、構造の理解やカスタマイズの足がかりになる内容を目指しています。
構成の概要とカスタムプロパティ
インジケーターは、以下のような構成で記述されています:
#property indicator_chart_window
#property strict
input color LabelColor = clrYellow;
input int FontSize = 12;
indicator_chart_window
:インジケーターがチャート上に直接描画されるタイプであることを示します(=サブウィンドウでない)。input
:ユーザーがプロパティで変更可能なパラメーター定義。ここではテキストの色とフォントサイズが設定可能です。#property strict
:コードの記述ルールを厳格化する宣言で、MQL4での標準的な記述を推奨する役割があります。
これらの記述により、視認性の高いインジケーター表示が可能になっています。
タイマーイベントと残り時間の表示ロジック
このインジケーターでは、1秒ごとに残り時間を更新する仕組みとして EventSetTimer(1);
を使用しています。
int OnInit() {
EventSetTimer(1); // タイマーを1秒単位で設定
DeleteLabel(); // 既存のテキストラベルを削除
return INIT_SUCCEEDED;
}
タイマーが発動するたびに OnTimer()
が呼ばれ、以下の関数によって残り時間が更新されます。
void OnTimer() {
UpdateTimeLeft();
}
そして UpdateTimeLeft()
関数では、現在の足の開始時刻と現在時刻の差分から、次の足までの残り秒数を算出します。
seconds = PeriodSeconds(PERIOD_CURRENT) - (int)(TimeCurrent() - time);
これにより、「分:秒」のフォーマットでカウントダウン表示が構築されるのです。
ラベルオブジェクトの生成と更新方法
残り時間は、チャート上に**テキストオブジェクト(OBJ_TEXT)**として描画されます。以下がその記述です。
if(ObjectFind(0, OBJ_NAME) != 0) {
ObjectCreate(0, OBJ_NAME, OBJ_TEXT, 0, time, close + _Point);
ObjectSetString(0, OBJ_NAME, OBJPROP_TEXT, text);
ObjectSetInteger(0, OBJ_NAME, OBJPROP_COLOR, LabelColor);
ObjectSetInteger(0, OBJ_NAME, OBJPROP_FONTSIZE, FontSize);
}
else {
ObjectSetString(0, OBJ_NAME, OBJPROP_TEXT, text);
ObjectMove(0, OBJ_NAME, 0, time, close + _Point);
}
ObjectCreate()
:テキストオブジェクトを作成ObjectSetString()
/ObjectSetInteger()
:テキスト内容・色・サイズ・フォントを設定ObjectMove()
:チャートの最新のローソク足価格に合わせて表示位置を動的に更新
この処理により、時間情報がリアルタイムにチャート上へ追従して表示されます。
このように、「CandleStick Countdown」はシンプルながら、MQL4の基本技術(タイマー制御/オブジェクト描画/時間計算)を効率よく組み合わせたインジケーターです。
コードの読み解きや応用を通じて、他のツール作成にも応用できる基礎知識が身につく構成となっています。
インジケーターの活用シーンと相性の良い手法
CandleStick Countdownは、「ローソク足の確定タイミング」を視覚的に捉えられるユニークなインジケーターです。
その特性を活かすことで、トレード判断のタイミングがより明確になり、ルール通りの売買がしやすくなります。
ここでは、具体的な活用シーンと、相性の良いテクニカル手法を紹介します。
スキャルピング・短期トレードでの活用例
短期売買においては、エントリーやエグジットのタイミングが数秒〜数十秒の差でトレード成績を大きく左右します。
CandleStick Countdownは、以下のようなシーンで有効に機能します:
- ローソク足の確定直後にブレイクアウト手法を狙うとき
- 足確定を待ってインジケーターシグナルが本物か判断したいとき
- 1分足・5分足でのプライスアクションを丁寧に観察したいとき
特にスキャルピングでは、**「足の確定前にフライングエントリーしないこと」**が安定した成績に直結します。
残り時間のカウントダウンを活用することで、焦らず冷静にルール通りのエントリーが実践可能になります。
他インジケーター(MA、ボリバン等)との組み合わせ
CandleStick Countdownは、エントリーの「タイミング」を補完するツールであるため、他の方向性判断インジケーターとの併用がおすすめです。
主な組み合わせ例:
組み合わせるインジケーター | 活用ポイント |
---|---|
移動平均線(MA) | ゴールデンクロス/デッドクロス後の足確定タイミングを見極める |
ボリンジャーバンド(BB) | バンドウォーク終了の確定足を狙う |
RSIやストキャスティクス | ダイバージェンス判定の確定タイミングで活用 |
プライスアクション | ピンバー・包み足などの確定を待って判断 |
このように、**「方向性を見るインジケーター」+「確定タイミングを見るCandleStick Countdown」**という構成は、裁量トレードにおいて非常にバランスが良く、精度の高い判断を支えてくれます。
CandleStick Countdownは単体でも便利ですが、既存のトレードルールを強化する“補助ツール”としての活用が特におすすめです。
「待つことの重要性」を理解している中級者以上のトレーダーには特に強力な武器となるでしょう。
よくある質問(FAQ)
- インジケーターがチャートに表示されません。どうすればいいですか?
-
以下の項目を順に確認してください:
- 「ナビゲーター」ウィンドウ内の「マーケット」タブに表示されているか
- チャートにドラッグ&ドロップしたか
- テキスト色(LabelColor)がチャート背景と同化していないか
- フォントサイズが小さすぎて見えにくくなっていないか
- MT4が最新バージョンであるか(古いと正常動作しない場合があります)
それでも解決しない場合は、一度MT4を再起動し、インジケーターを再セットしてみてください。
- Mac版のMT4でも使えますか?
-
一部のMac環境(Wine経由など)では、インジケーターが正常に動作しない場合があります。
特にMQL5マーケットからのインストールやフォント描画処理に制限があるケースが報告されています。Macで利用する場合は、Windows仮想環境(Parallels、BootCampなど)でMT4を動かすか、公式にMac対応を明示しているブローカーのMT4を使用することをおすすめします。
- テキストの位置や表示内容を変更することはできますか?
-
ソースコードを編集すれば、より細かなカスタマイズも可能です。
- 表示位置を固定にする(価格に追従しない)
- 表示フォーマットを「分:秒」から「秒のみ」などに変更
- ラベルのフォントやスタイルを変更
MQL4の基本的な構文を理解していれば、自由に調整できます。ソースコードは当記事内の「技術解説」パートで紹介していますので、そちらを参考にしてください。
- 他のインジケーターと併用しても動作に影響はありますか?
-
基本的には問題ありません。ただし、他のインジケーターでも同じ名前のオブジェクトやタイマーイベントを使っている場合は、表示が競合して動作に影響を与えることがあります。
複数のカスタムインジケーターを併用する場合は、オブジェクト名(OBJ_NAMEなど)やタイマー設定が重複しないよう注意してください。
まとめ|足の残り時間を把握してトレード精度を高めよう
CandleStick Countdownインジケーターは、MT4での裁量トレードにおいて**「足の確定タイミング」を可視化できる貴重なツール**です。
とくに短期売買では、エントリーの数秒差が結果を大きく左右することも少なくありません。
このインジケーターを使えば、次のローソク足が確定するまでの残り時間をリアルタイムにカウントダウン表示でき、
「まだ確定していない足に惑わされてフライングする」リスクを抑えることができます。
さらに、移動平均線やボリンジャーバンドなどのインジケーターと併用することで、チャート分析の精度や再現性の高いトレードルール構築にもつながります。
「見えることで、待てる」
CandleStick Countdownは、そんな判断力と冷静さを支えてくれる補助ツールです。
トレードの質を高めたい方は、ぜひ導入して活用してみてください。
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