プライスアクションをエントリートリガーにした無料EA8つを、バックテスト結果にもとづいて比較検証しました。ローソク足パターン(包み足・ハンマーなど)を根拠に売買するEAは、ロジックが理解しやすい反面、相場環境によって成績が大きく変わることもあります。
本記事では、まず比較表と結論で「安定型・回数重視・今回は伸びなかったEA」を整理し、そのうえで各EAについて、どんなプライスアクションで入るのか/決済やリスク管理の特徴/向いている相場・注意点を1本ずつ分かりやすく解説します。
「無料EAでも使えるものはあるのか?」を判断する材料として、気になるEAからチェックしてみてください。
プライスアクションEA無料8本の概要|今回検証したMT4用EA一覧
今回の検証では、エントリーの根拠が「ローソク足の形(プライスアクション)」にある無料EAを8本ピックアップし、バックテスト結果とロジックの特徴を整理しました。
プライスアクション系EAは、インジケーターよりも**ローソク足パターン(反転・包み足・ハンマーなど)**を重視するため、EAの狙いどころが比較的わかりやすい一方で、相場環境によって成績が振れやすい傾向があります。そこで本記事では、まず「どんな値動きを狙うEAなのか」を明確にしたうえで、結果を比較していきます。
今回検証したEAは以下の8本です。
- Candle Scalper EA:プライスアクションをベースに、逆行時はアベレージング(平均化)で回収を狙うスキャルピング型
- Hammer Master MT4:ハンマー足+ピンバー+確認足で反転を狙うパターン認識型(トレンド判定・時間制限も設定可能)
- Price Action Start 5:包み足(吸収)パターンを狙うシンプルなプライスアクションEA
- Profit30 Lite Free:複数の“プライスアクション系”システムを内蔵した複合型(無料版はSellのみ)
- Candlestick pattern EA:複数ローソク足パターン+リカバリーモード搭載のプライスアクションEA
- SwingTradeMaster:クラシック・プライスアクション+RSI+ATRでスイングを狙うEA
- Three White Soldier Pattern EA:スリーホワイトソルジャーズで強気転換を狙うプライスアクションEA
- DawnDuskDynamics MT4:モーニングスター/イブニングスターで反転を狙う“時間足H1以上”向けEA(マーチン&DDカット機能あり)
このあと、まずは8本のバックテスト結果を比較表でまとめ、次に各EAの詳細(エントリートリガー・決済・向き不向き)を個別にレビューしていきます。
結論|プライスアクション無料EA8本を検証して分かったこと
8本を比較した結論を先にまとめると、
「無料でも数字が出ているEAは複数あるが、“勝ち方のタイプ”と“リスクの出方”がまったく違う」
という点がハッキリしました。
ざっくり分類すると、
- ① 安定寄り(PF>1.3&DDがかなり浅い)
- ② 回数で積み上げるタイプ(取引多いがリスクの質に注意)
- ③ ハイリスク・ハイリターン寄り
- ④ 今回条件では“保留〜見送り”寄り
に分かれます。
① 安定寄りの成績だったプライスアクションEA(PF1.3以上&低ドローダウン)
SwingTradeMaster
- PF 1.40/DD 0.55%/取引数 63
- クラシックなプライスアクション+RSI+ATRで、損小利大+ブレイクイーブンが効いているタイプ。
- スイング〜中期向けで、トレード頻度は多くないものの、今回の条件ではかなりバランスの良い結果。
DawnDuskDynamics MT4
- PF 1.70/DD 1.88%/取引数 155
- モーニングスター/イブニングスター特化+マーチン+DD軽減+トレーリングという多機能型。
- 数字だけ見ると非常に優秀ですが、マーチンONかどうかでリスクプロファイルが激変するため、設定前提の説明は必須です。
Hammer Master MT4
- PF 1.49/DD 3.64%/取引数 210
- ハンマー+ピンバー+確認足で反転を狙うパターン認識型。
- 勝率は33%と低めですが、PFとDDのバランスは良く、損小利大でDDを抑えた結果になっています。
- こちらもマーチン係数ありなので、「設定次第で別物になる」点は注意ポイント。
② 取引回数で積み上げるタイプのプライスアクションEA(リスクの質に要注意)
Candle Scalper EA
- PF 1.55/DD 11.12%/取引数 2983
- 圧倒的な取引数で、今回の検証ではもっとも“統計として”評価しやすいEA。
- ただし逆行時のアベレージング(平均化)ロジックが前提で、急変動や一方向トレンドに弱くなりやすい設計です。
→ **「数字は良いが、リスクの出方は重め」**という典型例。
Candlestick pattern EA
- PF 0.99/DD 2.87%/取引数 227
- 複数パターン+リカバリーモード搭載で、DDは浅いものの、PFはほぼトントン(0.99)。
- 「悪くはないが、このまま本番投入するにはもう一段検証したい」というポジションです。
③ ハイリスク・ハイリターン寄りのプライスアクションEA
Three White Soldier Pattern EA
- PF 2.47/DD 11.54%/取引数 87
- スリーホワイトソルジャーズ特化で、数字だけ見ると今回の8本で最もPFが高い。
- その一方でDDが約**11%**とやや深めで、パターン特化ゆえに「ハマる相場では強いが、条件が合わないと機会が減る or 崩れやすい」タイプと推測されます。
→ ハマれば強いが、PFだけで判断しない方が良いEA。
④ 今回のバックテスト条件では“保留〜見送り”と判断したプライスアクションEA
Price Action Start 5
- PF 0.98/DD 10.12%/取引数 46
- 包み足系のシンプルな反転EAですが、今回の条件ではPFが1をわずかに下回り、取引回数も少なめ。
→ 「まだ結論を出せない」領域で、追加テスト前提の扱いが無難です。
Profit30 Lite Free
- PF 0.84/DD 11.69%/取引数 48
- 複数システム内蔵の複合型ですが、無料版はSellのみ。
- 今回はPFが0.84と明確に1を下回り、DDもそれなりに出ているため、今回の条件では見送り寄りと判断しやすい結果です。
バックテスト結果(比較表)|PF・DD・勝率・取引回数でプライスアクションEAを比較
8本の成績を、主要指標で横並びにしました。プライスアクションEAはロジックがシンプルに見えても、取引頻度・勝ち方(損小利大か、勝率型か)・リスク管理の設計によって結果の見え方が変わります。
そのため、ここでは「PF(期待値)」「最大DD(リスク)」「勝率(当たりやすさ)」「取引回数(評価の安定度)」の4点を中心に比較します。
| EA名 | 総取引数 | 勝率 | PF | 最大DD |
|---|---|---|---|---|
| Candle Scalper EA | 2983 | 67.21% | 1.55 | 11.12% |
| Hammer Master MT4 | 210 | 33.33% | 1.49 | 3.64% |
| Price Action Start 5 | 46 | 50.00% | 0.98 | 10.12% |
| Profit30 Lite Free | 48 | 39.58% | 0.84 | 11.69% |
| Candlestick pattern EA | 227 | 52.42% | 0.99 | 2.87% |
| SwingTradeMaster | 63 | 38.10% | 1.40 | 0.55% |
| Three White Soldier EA | 87 | 73.56% | 2.47 | 11.54% |
| DawnDuskDynamics MT4 | 155 | 72.90% | 1.70 | 1.88% |
比較のポイント
- PFが1.0以上:バックテスト上は期待値プラス傾向(ただし過剰最適化や相場の偏りには注意)
- 最大DD:運用の“痛さ”を表す指標。DDが小さくても取引回数が少ない場合は判断が早計になりやすいです
- 取引回数:少なすぎると評価がブレます。逆に多いと「その条件での傾向」は掴みやすくなります
- 勝率:高い=安全とは限りません。損益比(平均利益と平均損失)の設計次第でPFは変わります
この表で全体像を掴んだ上で、次のパートでは各EAを1本ずつ、**狙っているプライスアクション(パターン)**と、決済・リスク管理の設計まで含めて詳しく見ていきます。
各プライスアクションEAの詳細レビュー(エントリートリガー・決済ロジック・相場の向き不向き)
ここからは、8本のEAを1つずつ掘り下げます。比較表だけでは「数字の良し悪し」しか分からないため、どんなプライスアクションで入るのか(=エントリートリガー)、そして**どう負けを抑え、どう勝ちを伸ばす設計なのか(=決済・管理ロジック)**まで整理します。
同じ“プライスアクションEA”でも、狙いどころが違えば向いている相場も変わるので、結果とセットで確認していきましょう。
Price Action Start 5|包み足(エンゴルフィング)で反転を狙うプライスアクションEA
概要
Price Action Start 5 は、プライスアクションで有名な**「ローソク足の吸収(=包み足 / Engulfing)」パターン**を検出し、反転局面を狙って売買するEAです。
インジケーター依存を抑え、ローソク足の形そのものをエントリートリガーにしている点が特徴です。
エントリートリガー
- 包み足(吸収)パターンを検出してエントリー
- 一般的には「直前の足を包み込む形」になったときに、反転の可能性を根拠として取引します
決済ロジック(利確・損切り)
- Take Profit / Stop Loss をパラメータで設定(固定式)
- そのほか Lot / Magic / 最大許容スプレッド を設定可能
※時間決済・トレーリング等の記載はなく、基本はTP/SLベースの設計と考えられます。
推奨設定
推奨時間足:D1(日足)
「モデル(条件)は少ないほど良い=エントリーを厳選した方が精度が上がる」趣旨の説明があり、マルチタイムフレームの組み合わせ(例:D1-H1、M5-H1 など)も示唆されています。
バックテスト結果
- 総取引数:46
- 勝率:50.00%
- PF:0.98
- 最大DD:10.12%

短評:PFが1.0未満(0.98)のため、今回条件では期待値がプラスになっていない結果です。D1推奨EAは取引回数が伸びにくく、46回は評価がブレやすい点には注意が必要です。
向いている相場 / 向かない相場
- 向いている:反転がきれいに出やすい局面(大きめの波の終盤など)
- 向かない:レンジで細かく上下する局面(包み足がダマシになりやすい)
注意点
- 包み足系は、**急変動・指標・約定(スリッページ)**の影響を受けやすい場合があります
- 今回は**固定スプレッド(0.2pips)**のため、実運用の変動スプレッド環境では結果が変わる可能性があります
- バックテストは過去データでの検証であり、将来の利益を保証しません
Candle Scalper EA|プライスアクション+アベレージング(平均化)で損失回収を狙うスキャルピングEA
概要
Candle Scalper EA は、プライスアクションをベースに成行でエントリーし、含み損になったポジションをアベレージング(平均化)で回収してプラス転換を狙うタイプの自動売買EAです。作者も「最適化が必要」と明言しており、初期設定はEURUSDのM5向けになっています。
※“プライスアクションEA”ではあるものの、入力項目からはRSI/MAなどのフィルター要素も読み取れます(純ローソク足だけではない設計)。
エントリーの特徴(トリガー/フィルター)
- **成行注文(Market orders)**でエントリー
- エントリー条件として RSI(RSIPeriod / RSIThreshold)、および MA(MAPeriod) を利用可能
- **MaxSpread(最大スプレッド)**で取引可否を制御(作者は「スプレッドに敏感ではない」と説明)
ポジション管理・決済ロジック
- 常にストップロスを置く設計(Always a stop loss in place)
- **アベレージング(Averaging)**をONにすると、逆行が一定pips進んだら追加ポジションで平均化して回収を狙う
- AveragingStep:追加のトリガー幅
- AveragingMultiplier:ロット倍率
- AveragingIgnoreEntrySignal:平均化がエントリーシグナルを無視する設定も可
- ポジション数に応じて利確幅を調整する TakeProfitStaging も搭載(回収を早める方向の制御が可能)
推奨設定・運用条件
- 推奨:EURUSD / M5
- VPS推奨
- ヘッジ口座専用(Hedge accounts only)
- 「無料配布・サポート限定」「使うなら最適化してね」と明記
バックテスト結果
- 総取引数:2983
- 勝率:67.21%
- PF:1.55
- 最大DD:11.12%

短評:取引数が多く(2983回)、PFも1.55とプラス傾向。一方でこのEAは平均化(アベレージング)を使える設計なので、相場急変・トレンドが強く伸びる局面ではリスクが増えやすい点に注意が必要です。
向いている相場 / 向かない相場
- 向いている:小刻みに戻りが入る相場(回収が機能しやすい)
- 向かない:一方向に強く伸び続ける相場(平均化が重なりやすい)
Profit30 Lite Free|「7種のプライスアクション系」を組み合わせたEURUSD専用EA(無料版は売りのみ)
概要
Profit30 Lite Free は、EURUSDを対象に**「7つの“price action style”システム」を組み合わせて取引するEAです。M5〜H1の複数時間足に対応しつつ、作者はH1が最適化により最も良いパフォーマンスになりやすい**としています。
なお、無料版はSell(売り)注文のみで、Buy(買い)も含むフル版は別提供です。
エントリーの特徴
- プライスアクション“風”の複数システム(7種)を内蔵して切り替え/組み合わせる設計
- 対象通貨は EURUSD前提(約定条件・スプレッド・スリッページ面で有利という説明)
- バーの開始時に1回だけ処理する軽量設計(高頻度計算ではない)
推奨設定・運用条件
- 推奨通貨:EURUSD
- 対応時間足:M5 / M15 / M30 / H1(最適化はH1が良い傾向)
- 24/7稼働可能・初心者向け・監視不要をうたう
- 実運用前に バックテスト→デモ→リアルの順で試すよう推奨
バックテスト結果
- 総取引数:48
- 勝率:39.58%
- PF:0.84
- 最大DD:11.69%

短評:今回条件では PFが1未満(0.84)のため、結果は期待値マイナス寄りです。取引数も48回と少なめなので、特にH1最適化前提のEAとしては、期間・相場の偏りで評価がブレやすい点に注意が必要です。
向いている相場 / 向かない相場
- 向いている:売り優位になりやすい局面(下降トレンドや戻り売りが機能する相場)
- 向かない:上昇が強い局面(無料版がSellのみのため不利になりやすい)
注意点
- Sellのみなので、相場が上方向に偏る期間では成績が悪化しやすい
- 作者が「最適化で性能が出やすい」としているため、デフォルト固定での評価は過小評価になる可能性もある一方、最適化は過剰最適化リスクもあります。
Hammer Master MT4|ハンマー+ピンバー+確認足で反転を狙うプライスアクションEA(マーチン係数あり)
概要
Hammer Master MT4 は、ローソク足の**ハンマーパターン(強気/弱気)**を検出し、反転の可能性が高い局面でエントリーするプライスアクションEAです。
さらに、**ピンバー(長いヒゲ)やキー・バー(確認足)**の要素も使って「ハンマーが本物か」を確認し、確認後にロング/ショートを行う設計になっています。
エントリートリガー
- ハンマー足の検出
- 強気ハンマー:上昇反転を示唆
- 弱気ハンマー:下落反転を示唆
- ピンバー/確認足(Key Bar)でフィルターして、条件が揃ったらエントリー
- ハンマー検出用の時間足は H1がデフォルト(TimeFrame)
トレンド判定
- 別時間足でトレンドを判定する機能あり
- Trend TimeFrame(デフォルト:M1)
- 直近何本でトレンドを見るか(Number of Candles for Trend)
※反転系は“逆張り”になりやすいので、トレンド判定が実質的な安全装置になります。
決済ロジック(利確・損切り・リスク)
- ストップロス:ハンマーの高値/安値基準で距離を決める設計
- **リスクリワード比(RPR / Risk per Reward)**で利確幅を設計
- **初期リスク(RISK / Initial Risk)**でロットを調整
- **MartingaleCoefficient(マーチン係数)**あり
→ 損切り後にロット倍率をかけられるため、設定次第ではリスクが上がる可能性があります。
稼働時間フィルター
- StartHour / EndHour、曜日設定で取引時間帯を限定可能
→ 指標や流動性が低い時間を避ける運用に寄せられます。
バックテスト結果
- 総取引数:210
- 勝率:33.33%
- PF:1.49
- 最大DD:3.64%

短評:勝率は低め(33%)ですが、PFが1.49なので、**損小利大寄り(当たれば大きく取る)の設計で成績が出ている可能性が高いです。DDが3.64%**と小さめなのも、この検証条件ではかなり良い特徴です。
一方でマーチン係数の存在により、「設定次第で別物になる」EAです。
向いている相場 / 向かない相場
- 向いている:反転が出やすい局面(行き過ぎ後の戻しが入りやすい相場)
- 向かない:強トレンドが伸び続ける局面(反転狙いが踏まれやすい)
※トレンドフィルターと稼働時間制限の使い方が成績を左右しやすいタイプです。
注意点
- マーチン係数あり:ON/係数次第でリスク特性が大きく変化
- ハンマー検出(H1)+トレンド判定(M1)など、時間足の組み合わせの意味が重要
- 反転系は相場環境で成績がブレやすいので、運用前にデモ検証推奨
Candlestick pattern EA|複数ローソク足パターン+リカバリーモード搭載のプライスアクションEA
概要
Candlestick pattern EA は、複数のローソク足パターンを自動で検出し、そのシグナルにもとづいて売買するプライスアクションEAです。
ハンマー、インバーテッドハンマー、スリー・ホワイト・ソルジャーズ、イブニングスターなどのパターンを認識し、反転や継続のサインとしてエントリー判断を行います。
エントリーの特徴(トリガー)
- チャート上で以下のような代表的ローソク足パターンを検出
- ハンマー / インバーテッドハンマー(反転のサイン)
- スリー・ホワイト・ソルジャーズ(上昇継続)
- イブニングスター(下落反転) など
- パターンの性質に応じて買い/売りのシグナルを自動生成
- プライスアクションをベースにしているため、インジケーターに頼り過ぎない設計
ポジション管理・決済ロジック
- 前回トレードが損失の場合にリカバリーモードを起動
- 連敗時の損失回収を目的とした設計
- 前回が勝ちの場合は通常モードでトレード
- リカバリーモード使用時は、トレーリングストップを0にすることが推奨と明記
→ 決済ロジックがリカバリーモード前提で調整されている可能性が高い - 具体的なロット計算・増加方法は公開されていないが、
「損失からの回復」を狙う設計であることは意識しておく必要があります。
推奨設定・運用条件
- 対応通貨ペア・時間足の指定は説明文に明記されていません
→ 実運用前に、主要通貨ペア(EURUSDなど)+推奨時間足があるかを確認するのがおすすめ - リカバリーモードを使う場合、
- トレーリングストップを0に設定
- ロットサイズや最大ポジション数を、自分の許容リスクに合わせて慎重に調整する必要があります。
バックテスト結果
- 総取引数:227
- 勝率:52.42%
- PF:0.99
- 最大DD:2.87%
短評:取引回数は十分あり、DDも2.87%とかなり浅めですが、PFが0.99とわずかに1を下回っており、今回条件ではほぼトントン〜ややマイナス寄りの結果でした。
リカバリーモードの使い方次第で、リスクとリターンのバランスが変わりやすいEAと言えます。
向いている相場 / 向かない相場
- 向いている相場
- ハンマーやイブニングスターなど、教科書的なローソク足パターンがきれいに出やすい相場
- ある程度トレンドが出つつも、節目で反転・継続のシグナルがはっきり出る局面
- 向かない相場
- 小さなノイズが多く、パターンが崩れやすいレンジ相場
- 長く一方向に伸び続けるトレンド(リカバリーモードを使う場合、負けが重なりやすい)
注意点
- PFが1をわずかに下回っているため、「このままの設定でそのまま本番投入」は慎重に考えるべきです。
- リカバリーモードは、損失回収に役立つ半面、ポジションとリスクが膨らみやすい側面があります。
- 最大ロット・最大ポジション数・連敗時の想定DDを、事前にシミュレーションしておくことが重要です。
- 説明文だけでは「どの通貨・時間足で最適化されているか」が不明なため、
まずは推奨条件を確認 → デモ口座で挙動チェック → 必要に応じて軽い最適化というステップを踏むことをおすすめします。
SwingTradeMaster|クラシック・プライスアクション+RSI+ATRでスイングを狙うEA(MT4)
概要
SwingTradeMaster は、クラシックなプライスアクション(ローソク足パターン)とRSIトレンドフィルター、ATRベースの動的ストップを組み合わせたスイングトレードEAです。
ピンバーや包み足、モーニングスター/イブニングスター、ハンマーなどのパターンを検出し、中期〜スイング寄りのトレードを自動化します。ロジックが明示されており、「透明性」と「リスク管理」を売りにした設計です。
エントリーの特徴(プライスアクション+トレンドフィルター)
- 使用する主なローソク足パターン
- ピンバー(Pin Bar):キー水準でのプライスリジェクト
- モーニングスター/イブニングスター:トレンド転換パターン
- ブル/ベアの包み足(Engulfing):強いモメンタムのシグナル
- ハンマー/インバーテッドハンマー:局所的な反転シグナル
- エントリートリガー
- 現在の時間足で“有効なローソク足パターン”が出現
- 上位時間足のRSIでトレンド方向をフィルター(トレンド方向と合致したサインのみ採用)
- 1通貨ペアにつき同時1ポジションのみ
→ 過剰なポジション保有を避ける設計
ポジション管理・リスクコントロール
- ATRベースの動的ストップロス/テイクプロフィット
- ATRPeriod / ATRMultipliers によって、ボラティリティに応じてSL/TPを自動調整
- ブレークイーブン(建値ストップ)機能
- 価格が一定のATR距離進んだら、SLを建値に移動して損失リスクをカット
- リスク管理
- ブローカー仕様に応じたロット自動正規化
- 発注前にフリーマージンチェック
- ロット関連入力
- Lots:初期ロット(マージンに応じて調整)
- MagicNumber:識別用マジックナンバー
推奨設定・運用条件
- 推奨時間足:H1以上(スイング〜中期向き)
- 推奨通貨ペア:EURUSD, GBPUSD, USDJPY, AUDUSD, NZDUSD
- 最低入金目安:100USD(マイクロロット想定)
- どのシンボル・時間足でも動く設計だが、ブローカーごとの最適化推奨
バックテスト結果(今回の検証)
- 総取引数:63
- 勝率:38.10%
- PF:1.40
- 最大DD:0.55%
短評:勝率は4割弱と低めですが、PFが1.40、最大DDが**0.55%**と非常に浅く、損小利大+ボラティリティ連動のリスク管理が効いている形の結果です。取引回数は63と多くはないものの、スイング系EAとしては「それなりのサンプル数」で傾向を見るには悪くないボリュームです。
向いている相場 / 向かない相場
- 向いている相場
- H1以上で、トレンド方向が比較的はっきりしている相場
- 押し目・戻りの局面で、ピンバーや包み足、スター系パターンがきれいに出る環境
- 向かない相場
- ボラティリティが極端に低く、ATRが小さすぎるレンジ相場
- 短期ニュースで乱高下し、パターンが崩れやすい相場
注意点
- スイング〜中期向けの設計のため、短期で多くのトレードを求める人には不向きです。
- PF・DDの数字は良好ですが、取引回数が63本と限定的なため、
- 別期間(他の1年)でのテスト
- 他通貨ペアでの検証
を行ってから本運用に移るのが安全です。
- ATRやRSIのパラメータ次第で、トレード頻度とリスクプロファイルが大きく変わるため、いきなり本番ではなく、まずはデモ口座で挙動を確認しつつ、少しずつ調整していくことをおすすめします。
Three White Soldier Pattern EA|スリーホワイトソルジャーズで強気転換を狙うプライスアクションEA
概要
Three White Soldier Pattern EA は、その名の通りスリーホワイトソルジャーズ(三兵)パターンに特化したプライスアクションEAです。
下落トレンドの終盤で現れやすい「連続した大陽線3本」の形を検出し、弱気から強気への転換ポイントでロングエントリーを狙う設計になっています。
エントリーの特徴
このEAが主に監視するのは、以下の条件を満たす「三兵パターン」です(説明文から読み取れるイメージ)。
- 1本目のローソク足
- 直前までのダウントレンド中に出現
- 長い実体を持つ陽線(強い買い圧力)
- 上ヒゲが短い or ほぼない → 買い優勢が続いた形
- 2本目のローソク足
- 1本目の終値より高い水準からスタート(ギャップアップ気味)
- 再び長い陽線でクローズ
- 下ヒゲが短い or ほぼない → 途中で押されていない
- 3本目のローソク足
- 2本目の終値より高い位置からスタート
- 終値が高値付近に位置する長い陽線
- 上ヒゲが短く、買いが最後まで続いた形
この3本が連続して出現したとき、売り優勢から買い優勢へ明確に転換したサインとみなし、ロング方向へのシグナルを出す設計と考えられます。
ポジション管理・決済ロジック
説明文はパターン解説が中心で、EAとしての細かいSL/TPやロット計算の仕様は明記されていません。
そのため、少なくとも以下の点は「不明/要確認」として扱うのが安全です。
- ストップロス・テイクプロフィットの設定方法(固定pipsなのか、直近安値・高値ベースなのか)
- 1パターンにつき1トレードか、追撃があるか
- ロットサイズの管理方法(固定ロット or リスク%)
※運用前に、実際の入力パラメータ(Lots / StopLoss / TakeProfit / MagicNumber など)を必ずチェックしておくことをおすすめします。
推奨設定・運用条件
- 通貨ペア・時間足の推奨は説明文では明記されていません
→ メジャー通貨ペア(例:EURUSD)+H1以上で検証・運用しているケースが多いパターンなので、
まずはH1〜H4あたりでテストするのが無難です。 - スリーホワイトソルジャーズはトレンド転換局面を狙うパターンのため、スキャルピングよりも「スイング寄り」と相性が良いタイプです。
バックテスト結果
- 総取引数:87
- 勝率:73.56%
- PF:2.47
- 最大DD:11.54%
短評:取引数が87回と極端に少ないわけではなく、勝率73%超+PF2.47と数値面ではかなり優秀な結果です。最大DDも**約11%**に収まっており、今回の条件では「強気転換をピンポイントで拾えている」形のパフォーマンスと言えます。
向いている相場 / 向かない相場
- 向いている相場
- しっかりとしたダウントレンドのあとに、明確な強気転換が起こりやすい相場
- 日足〜4時間足レベルでトレンドと戻しがはっきりしている環境
- 向かない相場
- 小さなレンジが続き、ローソク足の実体が短くなりがちな相場
- ニュースや指標でギャップや乱高下が頻発し、三兵パターンが“汚れやすい”局面
(だましや異常なローソク足が混じりやすい)
注意点
- スリーホワイトソルジャーズは「強い上昇意欲」を示す一方で、パターン完成後に一度押しが入ることも多いため、
- どのタイミングでエントリーするか(3本目の終値?次の足の始値?)
- どこにストップを置くか(2本目 or 1本目の安値など)
がリスクに大きく影響します。
- 説明文にはEAの具体的なSL/TPやロット計算の仕様が書かれていないため、
- 実際にチャートへ適用してエントリータイミングと決済の挙動を確認
- 可能ならストラテジーテスターで1〜2トレードを目視チェック
してから本格的な検証に入ると安心です。
- バックテストの数字は非常に優秀ですが、パターン特化型EAは相場条件が変わると急にチャンスが減る/当たりにくくなることもあるため、他の期間・他通貨でのテストや、デモでの追跡も併用するのがおすすめです。
DawnDuskDynamics MT4|モーニングスター/イブニングスターで反転を狙う“時間足H1以上”向けEA(マーチン&DDカット機能あり)
概要
DawnDuskDynamics MT4 は、モーニングスター/イブニングスターのローソク足パターンに特化して反転ポイントを狙うプライスアクションEAです。
メジャー通貨ペアのH1以上での運用を前提とし、固定ロット/複利ロットの選択・マーチンシステム・トレーリングストップ・ドローダウン軽減機能など、リスク管理まわりのオプションが多く用意されています。
エントリーの特徴
- モーニングスター(Morning Star)
下落トレンド後に出現する3本のローソク足からなる強気反転パターンを検出し、買いエントリーのトリガーとして利用します。 - イブニングスター(Evening Star)
上昇トレンド後の弱気反転パターンを検出し、売りエントリーのトリガーにします。 - 時間足H1以上を前提に最適化
短期足のノイズを避け、より“きれいな”スター系パターンが出やすい時間足での使用を想定しています。
※ロジック説明から、典型的な「トレンドの終盤で出るスター系パターン=反転シグナル」として扱う設計と読み取れます。
ポジション管理・リスクコントロール
- Stop Loss/Take Profit
固定またはパターン構造を意識したSL/TP設定(詳細距離は非公開ですが、基本装備)。 - マーチンゲールシステム(Martingale system)
損失後にロットを増やして回収を狙える設計。設定次第でリスクが大きく変化します。 - Drawdown Reduction System(ドローダウン軽減機能)
相場が逆行してDDが増えた局面で、損失を抑えるための制御機能が用意されています(ポジションのクローズ・ロット調整など)。 - トレーリングストップ(Trailing Stop)
含み益が伸びたポジションのSLを自動で切り上げ、利益をロックする機能。 - ロットサイズの柔軟設定
- 固定ロット
- 残高に応じた複利ロット(compound lot sizing)
いずれかを選択可能です。
推奨設定・運用条件
- 対象:メジャー通貨ペア(EURUSD / GBPUSD / USDJPY など)
- 時間足:H1以上推奨(H1〜H4あたりがメイン想定)
- 最低残高:1,000 USD
→ マーチンや複利ロットを使う前提もあり、ある程度の余裕を持った口座サイズが推奨されています。 - 最大スプレッド、取引時間帯などはEA側でカスタマイズ可能(ユーザーフレンドリーな設定画面)。
バックテスト結果
- 総取引数:155
- 勝率:72.90%
- PF:1.70
- 最大DD:1.88%
短評:勝率7割超、PF1.70に対してDDが1.88%と非常に浅く、数字だけ見るとかなりバランスの良い結果です。
ただし、このEAはマーチンシステム+DD軽減機能+複利ロットと、資金管理まわりが複雑な設計なので、「どのオプションをON/OFFにしているか」でリスクプロファイルが大きく変わる点には注意が必要です。
向いている相場 / 向かない相場
- 向いている相場
- H1以上で、トレンド→反転の流れがはっきりしやすい相場
- きれいなモーニングスター/イブニングスターが現れやすい中〜長期のトレンド相場
- 向かない相場
- 狭いレンジで上下に振れるだけの相場(パターンが“汚れやすい”)
- 指標やニュースでギャップ・乱高下が多発する局面
注意点
- マーチンシステム搭載という時点で、DDが浅く見えても「裏側ではロットアップ前提の戦い方」になっている可能性があります。
→ マーチンONの状態でDDが低く出ているバックテストは、期間や相場が“たまたま”噛み合っていたケースもあり得るため、別期間・他通貨でのテストは必須です。 - 最低残高1,000USD推奨という記載からも、小資金でフル機能ONは危険と考えた方が安全です。
- まずはマーチンOFF+固定ロットで挙動を確認
- その後、必要に応じて機能を少しずつ追加していく、という段階的な使い方をおすすめします。
- スター系パターンは“反転狙い”になるため、強いトレンドが継続すると連敗が出る可能性があります。
マーチンと組み合わさると**「いつもはDDが浅いのに、ある日いきなり深いDDが来る」**という典型的なリスクパターンになりえます。
バックテスト条件と検証環境|MT4・通貨ペア・期間・設定の共通ルール
検証環境(ブローカー・口座タイプ・スプレッド条件)
- 期間:2023/01/01 ~ 2024/01/01
- 業者:TITANFX
- モデル:全ティック(可能な限り精密)
- 初期資金:1,000,000円
- スプレッド:0.2 pips(2ポイント)※固定
共通のバックテスト条件(期間・初期残高・モデル・ロット)
- 通貨ペア:各EAの推奨通貨ペア(推奨がない場合は EURUSD)
- ロット:デフォルト値
- EA設定:デフォルト値(最適化なし)
EAごとの適用ルールと注意事項
- 本記事のバックテスト結果は、特定条件下での過去データ検証です。将来の利益を保証するものではありません。
- スプレッドを固定(0.2pips)にしているため、実運用の変動スプレッド・スリッページ・約定拒否などの影響は反映されません。
- EA推奨がない場合はEURUSDで統一していますが、EAによっては推奨通貨・推奨時間足以外で性能が変わる可能性があります。
プライスアクションとは?ローソク足パターンを使ったエントリー手法の基礎
プライスアクション(Price Action)とは、移動平均やオシレーターなどのインジケーターよりも、ローソク足そのものの形(実体・ヒゲ)と、直前までの値動きとの位置関係から売買の根拠を作る考え方です。
言い換えると「価格がどこで止まり、どこで反転し、どこで勢いが加速したのか」を、ローソク足の情報だけで読み解くトレード手法になります。
EA(自動売買)でプライスアクションを使う場合は、裁量トレードで行う“感覚”を、ルール化できる部分だけ抽出して条件に落とし込むのが一般的です。たとえば「この形の足が出たら反転の可能性が高い」「このパターンのあとに確認足が出たらエントリーする」といった形で、機械的に判定できる条件に変換されます。
プライスアクションでよく使われる代表的なローソク足パターン
プライスアクションEAで採用されやすいのは、次のような“ローソク足の形”や“足同士の関係”です。
- ハンマー(Hammer):下ヒゲが長く、下落が否定されて反転しやすい形
- ピンバー(Pin Bar):長いヒゲで一方向の勢いが否定された形(反転・だましの判定に使われやすい)
- 包み足(Engulfing):直前のローソク足を包み込む形で、流れの転換を示唆しやすい
- インサイドバー:値幅が縮小し、次のブレイクで動きやすい状態
- ブレイク&リテスト:抜けたラインに戻ってから再び進む動き(押し目・戻りの考え方)
今回検証したEAでいえば、Hammer Master MT4 はハンマー+確認要素、**Price Action Start 5 は包み足(吸収)**をトリガーにするなど、同じプライスアクションでも狙う形はさまざまです。
「プライスアクションEA」といっても中身は2タイプある
プライスアクションを使うEAは、大きく分けると次の2タイプに分かれます。
- パターン認識型(反転狙い)
例:ハンマー、包み足、ピンバーなどで反転を狙う。勝率は高くなくても、当たったときに大きく取る設計になりやすい。 - 裁量の補助型(フィルター併用)
例:プライスアクションを入口にしつつ、RSI/MAや時間帯、スプレッド条件などで取引を絞る。EAによっては平均化や段階利確など“管理ロジック”が主役になることもあります。
つまり「プライスアクションEA」というラベルだけでは、勝ち方(勝率型か、損小利大型か、回収型か)やリスク特性は判断できません。この記事では、バックテスト結果とロジックをセットで見て、どのタイプに近いEAなのかを整理していきます。
プライスアクションEAのメリット・デメリット|裁量トレードとの違いと注意点
プライスアクションEAは「ローソク足の形と位置関係」を根拠にエントリーするため、ロジックが分かりやすく、裁量トレードの考え方とも相性が良いのが魅力です。一方で、相場の局面による当たり外れが大きく、短期足ではノイズにも巻き込まれやすいという弱点もあります。ここでは、運用前に知っておきたいメリット・デメリットを整理します。
プライスアクションEAの主なメリット
1)ロジックが理解しやすく、検証・改善がしやすい
プライスアクションは「この形が出たら反転しやすい」「包み足で流れが変わりやすい」といった、根拠がローソク足に集約されます。EAでも条件が比較的シンプルになりやすく、何をしているかを把握しやすいのが強みです。
2)インジケーターの“遅れ”を減らしやすい
移動平均などのインジケーターは計算上、どうしても反応が遅れることがあります。プライスアクションEAはローソク足の情報そのものを使うため、設計次第では遅れを小さくしやすい傾向があります。
3)時間足や相場認識(トレンド/レンジ)と組み合わせやすい
プライスアクションは「どこで反転しそうか」「どこを抜けたら勢いが出そうか」という相場認識とセットで活きます。EA側にトレンド判定や時間帯フィルターがある場合は、無駄なエントリーを減らしやすくなります。
プライスアクションEAのデメリット・注意点
1)相場環境の影響を強く受ける(レンジ・トレンドで成績が変わりやすい)
反転パターンを狙うEAは、トレンドが強く続くと踏まれやすく、逆にレンジではダマシに遭いやすいなど、局面で一気に成績が変わることがあります。「いつでも同じように勝てる」タイプになりにくい点は理解が必要です。
2)短期足ほどノイズ・スプレッド・約定の影響が大きい
M1〜M5など短期足のプライスアクションは、ローソク足の形が頻繁に変わる分、ノイズも増えます。さらに実運用では、変動スプレッドやスリッページの影響も重なり、バックテストとズレが出やすくなります。
3)“プライスアクションEA”でも中身がバラバラで、ラベルだけでは判断できない
同じプライスアクションでも、
- 反転パターン狙い(ハンマー・包み足)
- フィルター併用(RSI/MA・時間帯・スプレッド制限)
- 逆行時の回収ロジック(平均化など)
のように設計が大きく異なります。結果が良く見えても「リスクの取り方」が違う場合があるため、比較ではロジックも必ず確認する必要があります。
失敗しないプライスアクションEAの選び方|PF・DD・取引回数で見る5つの基準
プライスアクションEAは「ローソク足で入る」という点は共通でも、勝ち方とリスクの取り方が別物になりがちです。そこでここでは、今回の4本比較で特に差が出たポイントを踏まえて、選ぶときに外せない基準を5つにまとめます。
1)PFだけでなくDDと取引回数をセットで確認する
PFが高くても、最大DDが大きいなら運用中に耐えられなくなることがあります。
逆にDDが小さくても、取引回数が少ない場合は「たまたま相場が合っただけ」の可能性もあるため、PF×DD×取引回数をセットで判断するのが基本です。
2)取引回数が少ないプライスアクションEAは“保留”から始める
今回の比較でも、取引回数が少ないEAは結果がブレやすく、良くても悪くても結論を出しにくい傾向が見えました。
目安として、数十回しか取引していない結果は参考程度にとどめ、別期間や別相場(年をずらす等)での再テストや、デモ運用での確認を挟むのが安全です。
3)反転パターン型か回数で積むタイプかを先に決める
プライスアクションEAは大きく分けると次の2タイプになりやすいです。
- 反転パターン型(勝率は低めでも損小利大)
ハンマー・包み足など。トレンド継続で踏まれやすいので、フィルター(トレンド判定・時間帯制限)があるかが重要。 - 回数・回収型(取引回数が多く、管理ロジックが主役)
逆行時の回収(平均化など)を使う設計が多く、急変動や一方向トレンドに弱くなりがち。
自分が求めるのが「低DDで長く回す」なのか、「勝率・回数で積む」なのかを決めると、ミスマッチが減ります。
4)無料EAは「設定前提」を疑う(売り専用・最適化必須など)
無料版には制限があることが多く、今回のように売りのみや、作者が「最適化が必要」と明記しているケースもあります。
この場合、デフォルト設定のまま評価すると過小評価になる可能性はある一方、最適化は過剰最適化になりやすいので、記事では次の方針が無難です。
- デフォルト結果=基準として掲載
- 最適化が必要なEAは「その前提」を明記し、読者に誤解が出ないようにする
5)実運用前にスプレッド・約定・VPSなど稼働環境をチェックする
プライスアクションEAは、特に短期足だとスプレッドやスリッページの影響を受けやすくなります。
また、EAによっては稼働時間帯の制限やスプレッド上限の設定が重要で、ここを詰めないとバックテストとの差が出やすいです。最低限、次の項目は確認しておくのがおすすめです。
- MaxSpread(最大許容スプレッド)の有無
- 取引時間帯の制限ができるか(指標・薄商いを避けられるか)
- VPS推奨か(約定の安定性)
- “回収ロジック(平均化/ロット倍率)”がある場合、想定外の急変動に耐えられるか
他戦略の検証もまとめて確認(無料EA検証まとめ|MT4)
プライスアクションEAは局面がハマると強い反面、相場のクセや環境で成績がブレやすいことがあります。スキャル・ブレイクアウト・逆張りなど他戦略の検証記事も含めて比較できるまとめページで、どの戦略が自分に合うかを俯瞰してみてください。
👉 【完全版】無料EA検証まとめ|戦略別に厳選比較(MT4)
よくある質問(FAQ)|プライスアクションEA・ローソク足パターンEAの疑問まとめ
Q1. プライスアクションEAはインジケーター不要ですか?
A. 必ずしも不要ではありません。プライスアクションを“入口”にしつつ、RSI・MA・時間帯・スプレッド制限などのフィルターを併用するEAも多いです。インジを使う=悪いではなく、ムダなエントリーを減らす目的で入っている場合もあります。
Q2. バックテストが良いEAなら、本番でも同じように勝てますか?
A. 同じにはなりません。バックテストは過去データ検証で、実運用では変動スプレッド・スリッページ・約定品質・相場の癖などが加わります。特に短期足や、回収ロジック(平均化など)を使うEAほど差が出やすいので、まずデモ→少額で挙動確認するのが安全です。
Q3. どの時間足が初心者に向いていますか?
A. 一般的には、短期足(M1〜M5)よりH1以上の方がノイズが少なく、プライスアクションの形が崩れにくい傾向があります。短期足は取引機会が多い反面、スプレッド・約定の影響が大きくなるため、最初は推奨時間足に合わせて試すのがおすすめです。
Q4. 通貨ペアは何を選べばいいですか?
A. 基本はEAの推奨通貨ペアを優先してください。推奨がない場合は、スプレッドが安定しやすいメジャー通貨(例:EURUSD)が無難です。EAは“設計時に想定した値動き”があるので、通貨ペアを変えると成績が大きく変わることがあります。
Q5. 勝率が高いEAの方が安全ですか?
A. 一概に安全とは言えません。勝率が高くても、1回の負けが大きい設計だと最大DDが深くなることがあります。逆に勝率が低めでも、損小利大でPFが高いEAもあります。判断は勝率ではなく、PFとDD、そして取引回数をセットで見るのが基本です。
Q6. 「平均化(アベレージング)」があるEAは危険ですか?
A. “危険”と断定はできませんが、注意は必要です。平均化は逆行したポジションを回収しやすい一方で、相場が一方向に強く伸びる局面では含み損とポジション数が膨らみやすい特徴があります。使うなら、最大DD・想定ロット・急変動時の耐性を意識して運用すべきです。
Q7. 無料EAは最適化(Optimization)した方がいいですか?
A. “ケースバイケース”です。最適化で成績が上がることもありますが、やりすぎると過去相場に合わせすぎて過剰最適化になりやすいです。まずはデフォルトで挙動を理解し、必要なら一部パラメータだけ現実的な範囲で調整するのが無難です。
Q8. まず最低限、どんな設定を確認すればいいですか?
A. 失敗を減らすために、最低限ここだけは見ておくのがおすすめです。
- **MaxSpread(最大許容スプレッド)**の有無と値
- 取引時間帯の制限(指標・薄商いを避けられるか)
- ロット計算(固定 or リスク%)
- 損切りの置き方(SL固定/構造ベース/追従あり)
- 回収ロジックがある場合は、追加条件・倍率・最大ポジションの考え方

まとめ|無料のプライスアクションEA8本を比較して見えた“勝ち方のタイプ”
今回検証した無料EA8本は、どれも「プライスアクション」をうたっていますが、実際には
狙いどころ(反転パターン特化/スイング/短期スキャル/回収ロジックあり)も、リスクの出方もバラバラでした。
だからこそ、「勝率が高い」「PFが高い」だけで選ばず、自分が許容できるリスクの出方とEAの勝ち方が合っているかを基準に選ぶことが重要です。
今回の結果を要点だけまとめると、次のように整理できます。
数字とバランスが良かった“安定寄り”プライスアクションEA
- SwingTradeMaster
クラシックなプライスアクション+RSI+ATRで、
PF1.40/DD0.55%/63トレードとかなりバランスの良い結果。
スイング〜中期向けで、頻繁に回すEAというより「落ち着いて長く回すタイプ」。 - DawnDuskDynamics MT4
モーニングスター/イブニングスター+マーチン+DD軽減+トレーリング。
PF1.70/DD1.88%/155トレードと、数字上は非常に優秀。
ただしマーチン前提の設計なので、設定をどう使うかで“別物レベル”に変わる点は要注意。 - Hammer Master MT4
ハンマー+ピンバー+確認足で反転狙い。
PF1.49/DD3.64%/210トレードで、「損小利大+DD控えめ」な結果。
こちらもマーチン係数を持つため、安全寄りの設定で使う前提で評価するのが現実的です。
回数で積み上げるがリスクの質に注意したいプライスアクションEA
- Candle Scalper EA
プライスアクション+アベレージング(平均化)で回収を狙うスキャル系。
PF1.55/DD11.12%/2983トレードと、統計的には一番わかりやすい結果。
その一方で、平均化ゆえに「普段は勝つが、ハマると重いDDが出る」典型パターンになりやすいので、
急変動や一方向トレンドに対する耐性を必ず確認したいEAです。 - Candlestick pattern EA
複数ローソク足パターン+リカバリーモード搭載。
PF0.99/DD2.87%/227トレードで、「負けてはいないが、今回条件ではほぼトントン」。
リカバリーモードの使い方次第でリスクが一気に重くなる可能性があるため、
デフォルト+リカバリーモードOFFの挙動確認→必要なら段階的に調整が現実的です。
ハマれば強いがPFだけで判断すべきでないEA
- Three White Soldier Pattern EA
三兵(三本の大陽線)特化の強気転換EA。
PF2.47/DD11.54%/87トレードと、PFだけ見れば今回トップクラス。
ただしDDはそれなりにあり、パターン特化ゆえに相場条件が変わるとチャンスが減る/当たりにくくなるリスクもあります。
「強気転換をピンポイントで狙うEA」として、他の期間・通貨でも追加検証してから判断したいポジションです。
今回条件では“保留〜見送り”としたEAの位置づけ
- Price Action Start 5
包み足系のシンプルな反転EA。
PF0.98/DD10.12%/46トレードで、PFは1をわずかに割り、サンプル数も少なめ。
→ 今回の結果だけで「有望/ダメ」と切るより、別期間・別通貨での追加テスト前提で扱うのが無難です。 - Profit30 Lite Free
「プライスアクションスタイル」の複合システムだが、無料版はSellのみ。
PF0.84/DD11.69%/48トレードと、今回の条件では明確に期待値マイナス寄り。
→ 無料版だけを見る限りは、積極的に採用する理由は薄い結果と言えます。
最後に:数字よりも「どう勝って、どう負けるか」を理解してから使う
- 同じプライスアクションEAでも、
- スイング寄りでDDを極小に抑えたいタイプ
- 回数でガンガン回すスキャル系
- 反転パターン特化でハマれば大きく勝つタイプ
- マーチンや平均化で「負けを先送りにする」タイプ
と、勝ち方も負け方もまったく違うことが今回の検証ではっきりしました。
- まずは比較表で全体像を押さえたうえで、
気になるEAは**必ずデモ口座で動かして「どんなときに負けるのか」「DDがどう出るのか」**を体感してから、
少額のリアル運用に移行するのがおすすめです。
無料EAはコストなく試せる反面、
設定や相場環境で結果が簡単に変わるという側面も強いので、
「数字だけを信じて丸投げ」ではなく、
“どういうリスクを取って、そのリターンを狙っているのか”を理解してから使う
というスタンスで付き合っていくと、失敗をかなり減らせるはずです。
多くのトレーダーが求めているのは、信頼できて無料で使えるEAです。
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