マーチンゲールEAの仕組みと破綻リスク|安全な使い方は存在するのか?

マーチンゲールEAの仕組みと破綻リスク
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マーチンゲールEAは、「勝率が高い」「コツコツ増える」といった印象から、
一見すると安全で安定した自動売買手法のように見えます。
しかし実際には、連敗が続いた瞬間に一気に破綻へ向かうリスク構造を内包しており、
仕組みを理解せずに使うと、取り返しのつかない損失につながることも珍しくありません。

この記事では、マーチンゲールEAの基本的な仕組みから、
なぜ破綻しやすいのか、どんな条件でリスクが高まるのかを具体的に解説します。
さらに、「安全な使い方は存在するのか?」という疑問にも正面から向き合い、
バックテストの見方や、どうしても使う場合の現実的な割り切り方まで整理しました。

マーチンゲールEAを検討している方、
すでに使っているが不安を感じている方は、
「勝率」や「成績の良さ」だけで判断する前に、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

マーチンゲールEAとは?仕組みをわかりやすく解説

マーチンゲールEAとは、負けたら次の取引でロットを増やすことで、
「1回の勝ちですべての損失を回収する」ことを目的とした自動売買EAです。

最も典型的な仕組みは以下の流れです。

  • 1回目:0.01ロットでエントリー
  • 負けた場合:0.02ロット
  • さらに負けると:0.04 → 0.08 → 0.16 … と倍々に増加

このように、連敗するほどポジションサイズが急激に膨らむのが最大の特徴です。

なぜ「一見すると勝てそう」に見えるのか

マーチンゲールEAが人気を集めやすい理由は、
バックテストや短期運用では次のような結果が出やすいためです。

  • 勝率が非常に高く見える(90%以上になることも)
  • ほとんどのトレードが小さな利益で終わる
  • 含み損は出るが、最終的にはプラスでクローズするケースが多い

特にレンジ相場では、
「いつか戻る」前提のロジックが機能しやすく、連勝が続くこともあります。

仕組み上、必ず抱える致命的な問題

しかし、マーチンゲールEAは構造的に次の問題を避けられません。

  • ロット増加が指数関数的(倍々)に膨らむ
  • 必要証拠金が短期間で限界に達する
  • 想定以上のトレンドが出た瞬間に耐えられない

つまり、
「勝ち続けるEA」ではなく、「破綻が先延ばしされているEA」
という側面を必ず持っています。

次は、
👉 なぜマーチンゲールEAは遅かれ早かれ破綻するのか
その理由を、もう一段深く掘り下げて解説します。

マーチンゲールEAが破綻しやすい理由|「いつか勝てばいい」が通用しない

マーチンゲールEAの本質的な弱点は、シンプルに言うと 「負けが続くほど、次の1回に全てを賭ける構造」 にあります。
短期では勝ちやすく見えても、長期では破綻リスクが積み上がります。


連敗は“いつか必ず”起きる(確率の問題)

勝率が高いEAでも、連敗がゼロになることはありません。

たとえば勝率90%でも、10回に1回は負けます。
そして試行回数が増えるほど、「たまたま負けが続く区間」 は必ず出てきます。

  • 100回取引すれば、連敗2〜3回は珍しくない
  • 1000回取引すれば、連敗5〜7回も起こり得る
  • 相場の“癖”が出たら、連敗はさらに伸びる

マーチンゲールEAは、この「連敗区間」をロット増加で耐えるため、そこで一気に危険度が跳ね上がります。


ロットの増え方が“異常に速い”(指数関数)

倍々ナンピンの例:

  • 1回目:0.01
  • 2回目:0.02
  • 3回目:0.04
  • 4回目:0.08
  • 5回目:0.16
  • 6回目:0.32
  • 7回目:0.64
  • 8回目:1.28

たった8連敗で、最初の 128倍
ここまで来ると「勝てば回収」どころか、証拠金・最大ロット・許容含み損の壁にぶつかります。


トレンド相場が来た瞬間に“戻らない”

マーチンゲールEAは「価格が戻る」前提で成立します。
でもFXは戻らないときがあります。

  • 金利差のトレンド(スワップ要因)
  • 指標・要人発言・地政学リスク
  • フラッシュクラッシュ
  • 突然の流動性低下(週明け・年末など)
  • ボラ急増でスプレッド拡大 → 約定が崩れる

こういう局面では「いつか戻る」まで待てず、
ロットだけ増えてロスカットに到達しやすいです。


“利益は小さく、損失は一撃で大きい”歪な損益構造

マーチンゲールEAは運用の見た目がこうなります。

  • 普段:コツコツ小さく増える(勝率も高い)
  • ある日:取り返し不能のドカン(口座が飛ぶ)

つまり、利益曲線は滑らかでも、実態は 「破綻が起きるまで積み上げるゲーム」 になりやすいです。

マーチンだけじゃない|EA全体の破綻パターンも先に押さえる

マーチンゲールは破綻リスクが目立ちますが、EAが崩れる原因は「マーチン」だけではありません。
相場環境の変化、スプレッド拡大、パラメータの過最適化、稼働停止の判断遅れなど、EA共通の破綻パターンをまとめて把握すると、危ないサインに早く気づけます。
EAのリスク完全ガイド|破綻パターンとマーチン・グリッドの危険性、回避策まで解説【MT4/MT5】

破綻リスクを高める典型パターン|相場・設定・運用の落とし穴

マーチンゲールEAの破綻は「運が悪かった」だけではなく、破綻しやすい条件が揃った結果として起きます。
ここでは、実務的に“危険スイッチ”になりやすい典型パターンを整理します。


パターン1:レンジ前提なのに「トレンド相場」で走られる

マーチンゲールは基本的に、逆行→戻りで回収する設計です。
つまり、レンジでは耐えやすい一方で、トレンドが出ると戻りが遅くなり連敗が伸びます。

特に危険なのは:

  • ボラが上がって「戻りが浅い」トレンド
  • 節目を割って“相場の構造”が変わった局面
  • 長期足で明確な方向が出ているのに逆張りを続ける局面

このとき、ナンピン回数だけが増えて含み損が加速します。


パターン2:初期ロットが大きすぎる(増え方が耐えられない)

破綻の多くは、最初のロットが原因です。
初期ロットが大きいと「普段の利益」は増えますが、その分 連敗時の増加が即死級になります。

  • 初期0.01なら8段で1.28
  • 初期0.10なら8段で12.8(別ゲー)

「利益が大きい設定=安全」ではなく、むしろ逆で、
勝っている期間にリスクを前借りしている状態になりやすいです。


パターン3:ナンピン間隔が狭すぎる(加速して詰む)

ナンピンの幅(グリッド幅)が狭いと、ちょっとした逆行で連続約定してしまい、ロットが一気に膨れます。

  • ボラが低い時は成立しやすい
  • ボラが上がると “短時間で段数を消化” → 証拠金が追いつかない

相場が荒れた日に、数時間で最終段まで到達してしまうのが典型です。


パターン4:最大段数が多すぎる(見た目は強いが、実は危険)

「段数を増やせば破綻しにくい」と思われがちですが、落とし穴があります。

段数を増やすほど:

  • 平常時は助かりやすい(=安心してしまう)
  • しかし一度ハマると 必要証拠金が桁違いになる
  • “ロスカットまでの距離”が短く感じる

結果として、破綻が遅れるだけで、破綻の破壊力は増えることが多いです。


パターン5:複数通貨・複数EAで同時に回す(リスクが足し算される)

マーチンゲールは、1つでも危険なのに、同時運用で破綻速度が上がります。

  • 別通貨でも、相場の荒れ方が同時になることがある
  • “複数が同時にナンピン階段を登る”と、証拠金が一気に削られる
  • 口座内リスクが見えにくくなる

「分散のつもりが、実は同時多発リスク」になりやすいです。


パターン6:指標・週明け・年末の“特殊時間”を避けていない

マーチンゲールは「スプレッド」「滑り」「急変」に弱いです。

特に危険なのは:

  • 雇用統計・CPI・FOMCなどの指標
  • 週明けの窓(ギャップ)
  • 年末年始の流動性低下
  • 早朝など薄い時間帯での急変

この局面では、想定外の逆行と約定不利が重なり、
回収不能な含み損へ一直線になりがちです。

「安全な使い方」は存在するのか?結論:破綻確率を“下げる”ことはできても、ゼロにはできない

まず結論から言うと、マーチンゲールEAに**「絶対に安全」な使い方はありません**。
理由は単純で、仕組みそのものが “連敗(逆行)が伸びたときに指数的に危険になる” よう設計されているからです。

ただし、ここで重要なのは次の現実的な整理です。

  • ✅ 破綻リスクを下げる運用はできる
  • ❌ 破綻リスクをゼロにする運用はできない

つまり「安全に使う」ではなく、“破綻しにくく使う” が正しい表現になります。


1) 初期ロットを極限まで小さくする(最重要)

マーチンゲールの破綻原因の多くは「ロットが大きすぎた」です。
初期ロットを下げるほど、連敗時の最終ロットも下がり、致命傷になりにくくなります。

  • 期待利益は下がる
  • でも生存確率は上がる

ここはトレードオフですが、生存が最優先です。


2) ナンピン段数と最大許容損失を“先に決める”

よくある危険運用は、

「助かるまで耐える」
「もう1段だけ増やす」

という“後出し”です。
これをやると、破綻は時間の問題になります。

運用前に決めるべきはこの2つです。

  • 最大段数(これ以上は絶対増やさない)
  • 最大損失(この金額/%に達したら停止)

マーチンゲールは特に、撤退ルールがあるかどうかで運命が変わります。


3) 相場が荒れる時間を避ける(勝率よりも事故率対策)

マーチンゲールは「一撃死」を防ぐのが重要です。
そのため、リターンを増やす工夫よりも先に、事故率を下げます。

  • 重要指標前後は停止
  • 週明け直後は停止
  • 年末年始など流動性低下は停止
  • スプレッド拡大時は新規停止

これらは地味ですが、致命的な事故を回避する効果が大きいです。


4) 1口座に詰め込まない(破綻の伝染を防ぐ)

複数通貨・複数EAで回すと、同時に階段を登ったときに終わります。
対策としては、

  • 稼働させるEA数を絞る
  • 同時ポジション数に上限を置く
  • 口座を分ける(資金を分散する)

「分散=安全」ではなく、**“同時多発を起こさない設計”**が重要です。


5) “勝ててるように見える期間”こそ疑う

一番危ないのは、調子が良くてロットを上げた瞬間です。
マーチンゲールは、

  • 勝っている間に安心して
  • 設定を攻めた瞬間に
  • 破綻が早まる

という動きになりやすいです。

「最近調子いい」は、
**“リスクを回収してないだけ”**の可能性もあります。

バックテストで見抜くマーチンゲールEAの危険度|見るべきは「勝率」ではない

マーチンゲールEAの評価で最も多い失敗は、
勝率・PF・右肩上がりの損益曲線だけを見て安心してしまうことです。

バックテストで本当に確認すべきなのは、
「どこまで耐えて、どこで終わるか」です。


① 最大DDの“数字”より「その時の状態」を見る

最大ドローダウン(DD%)は重要ですが、数値だけでは不十分です。

チェックすべきポイントは:

  • DDが出た時、何段目までナンピンしているか
  • 最終ロットはいくつまで増えているか
  • DD発生時の含み損は、口座残高の何%か

たまたま助かっただけで、**“次は耐えられない状態”**になっていないかを見ます。


② 連敗回数・最大ナンピン段数を必ず確認する

マーチンゲールEAでは、
「何連敗まで想定しているか」=生存ラインです。

バックテストで見るべきなのは:

  • 最大連敗回数
  • 最大ナンピン段数
  • 最終段での保有時間(何日・何週耐えているか)

もし、

  • すでに最大段数近くまで使っている
  • 含み損を何週間も抱えている

のであれば、そのEAは限界に近い状態です。


③ ロット推移を見て「現実的か?」を判断する

ロット推移を見ないのは致命的です。

  • 最終ロットが現実的か(資金・心理的に耐えられるか)
  • スプレッド拡大時に耐えられるサイズか
  • ブローカーの最大ロット制限に引っかからないか

「理論上は回収できる」ではなく、
実運用で耐えられるかが基準です。


④ テスト期間に“トレンド相場”が含まれているか

危険なのは、

  • レンジ中心の期間だけでテストしているケース
  • 相場が素直だった時期のみで評価しているケース

確認したいのは:

  • 明確なトレンド局面が含まれているか
  • 金利差が動いた年・ボラが荒れた年を含んでいるか
  • 危機イベント(急落・急騰)があるか

一番壊れやすい相場を含めて耐えたかが重要です。


⑤ テスト終了時の「未回収含み損」を見落とさない

バックテスト終了時に、

  • 大きな含み損ポジションを抱えたまま
  • たまたま期間内では破綻しなかった

というケースは非常に多いです。

見るべきは、

  • テスト終了時の保有ポジション数
  • 未回収含み損の金額
  • その状態で続けたらどうなるか

**「まだ終わってない爆弾」**が残っていないかを確認します。


⑥ 利益曲線の“滑らかさ”を疑う

マーチンゲールEAは、
利益曲線が綺麗すぎること自体が警戒サインです。

  • 山がなく、一直線に右肩上がり
  • DDがほとんど見えない

これは、損失を含み損として先送りしている可能性があります。

それでもマーチンゲールEAを使うなら|成立しやすいケースと現実的な割り切り

ここまで読んで「じゃあ使う価値ゼロなの?」と思うかもしれません。
結論としては、長期資産形成の主軸としては不向きですが、
条件と目的を強く限定すれば「成立しやすい使い方」はあります。

重要なのは、期待値で勝とうとしないことです。


ケース1:短期・期間限定と割り切る(常時稼働しない)

マーチンゲールEAが一番壊れにくいのは、

  • 明確に期間を区切る
  • 相場が落ち着いている時期だけ使う
  • 一定利益で必ず停止する

という運用です。

  • 「1〜2週間だけ」
  • 「月初〜イベント前まで」
  • 「+○%で即停止」

永遠に回す前提を捨てることで、破綻確率を大きく下げられます。


ケース2:資金を分離した“実験枠”として使う

本命口座とは完全に切り離し、

  • 失っても問題ない金額
  • 学習・検証目的の口座
  • リスク挙動を体感するための枠

として使うケースです。

この場合のメリットは、

  • マーチンゲールの危険性を「実感」できる
  • バックテストと実運用の差を学べる
  • EA評価スキルが上がる

利益目的というより、経験値目的の位置づけになります。


ケース3:超低ロット+厳格な損切りルールを入れる

典型的なマーチンゲールと違い、

  • 初期ロットを極小にする
  • 最大段数を少なくする
  • 一定DDで強制停止(破綻前に撤退)

という「不完全マーチン」にする方法です。

これは、

  • 勝率は下がる
  • 利益も小さい
  • でも“一撃死”は避けやすい

という設計で、純マーチンとは別物と考えるべきです。


ケース4:「勝率が高いEA」として誤解しない

成立しにくくなる最大の原因は、
マーチンゲールを“安定型EA”だと思ってしまうことです。

正しい理解はこうです。

  • 勝率は高く見えるが、期待値は歪みやすい
  • 利益は“破綻リスクの前借り”
  • いつか終わる可能性を常に内包している

これを理解した上で使うなら、
少なくとも「想定外の破綻」にはなりにくくなります。


ケース5:メイン戦略の“補助”として扱う(依存しない)

もし使うなら、

  • 収益の柱にはしない
  • EA全体の一部に留める
  • 止まっても戦略が崩れない位置づけ

にするのが現実的です。

マーチンゲールに生活や資金計画を委ねないことが大前提です。

まとめ|マーチンゲールEAは「勝てる手法」ではなく、リスク構造を理解して扱うもの

マーチンゲールEAは、負けるたびにロットを上げて回収を狙うことで、短期的には「勝ち続けているように見える」仕組みです。
しかしその裏側では、連敗が伸びた瞬間にリスクが指数関数的に膨らむという、避けられない構造を持っています。

ここまでの内容を、要点だけ整理します。

  • マーチンゲールEAは「1回の勝ちで回収する」設計だが、連敗が伸びると必要証拠金が急増する
  • 破綻は“運”ではなく、トレンド相場・ロット設定・ナンピン間隔・同時稼働などの条件で起きやすくなる
  • バックテストでは勝率やPFよりも、最大連敗・最大段数・最終ロット・DD発生時の状態を見るべき
  • 「安全な使い方」は存在せず、できるのは 破綻確率を下げる工夫まで
  • それでも使うなら、短期・期間限定・資金分離など、目的と前提を強く限定する必要がある

結局のところ、マーチンゲールEAは
“安定収益を積み上げる仕組み”ではなく、“破綻しやすい構造をどう管理するか”がすべてです。

よくある質問(FAQ)|マーチンゲールEAの疑問をまとめて解決

Q1. 勝率90%のマーチンゲールEAなら安全ですか?

安全とは言えません。マーチンゲールEAは「普段は勝ちやすい」一方で、連敗が伸びた1回で致命傷になりやすい構造です。
勝率が高いほど、負けが目立たず「安全そう」に見えますが、実際は損失が先送りされているだけのケースもあります。


Q2. PF(プロフィットファクター)が高いなら大丈夫?

PFが高くても安心材料にはなりにくいです。
マーチンゲールEAは、小さな利益を大量に積み上げ、少数の大損失で崩れる形になりやすいため、PFが良く見える期間が普通にあります。
見るべきはPFよりも、最大DD発生時の段数・最終ロット・含み損状態です。


Q3. 破綻しないようにする「おすすめ設定」はありますか?

「破綻しない設定」はありません。
ただし破綻確率を下げる方向としては、一般に次が重要です。

  • 初期ロットを極小にする
  • 最大段数を決めて増やしすぎない
  • 一定DD(% or 金額)で停止する
  • 指標・週明け・薄商い時間を避ける
  • 複数通貨・複数EAの同時稼働を抑える

※それでも“ゼロ”にはできません。


Q4. ナンピンEAとマーチンゲールEAは何が違う?

ナンピンは「不利になったら追加で入れる」行為全般を指します。
マーチンゲールはその中でも特に、ロットを段階的に増やして“1回の勝ちで回収”を狙う設計です。

  • ナンピン:ロットを増やす場合もあるが、必須ではない
  • マーチン:ロット増加が前提(倍々など)で、回収ロジックが中核

Q5. 資金はいくらあればマーチンゲールEAを安全に回せますか?

「この金額なら安全」とは言えません。
理由は、必要資金が 相場の逆行幅 × 段数 × ロット増加率で青天井になり得るからです。
現実的には、資金を増やすよりも先に、

  • 初期ロットを下げる
  • 最大段数を絞る
  • 損失上限で止める

など、“耐える設計”を弱めるほうが重要です。


Q6. マーチンゲールEAは短期なら使えますか?

条件付きで成立しやすいです。
たとえば以下のように「期間」と「停止条件」を固定する使い方です。

  • 相場が落ち着いている時期だけ稼働
  • +○%で停止、またはDD○%で停止
  • 指標前後は稼働しない

ただし短期でも、急変が来れば一撃で終わる可能性は残ります。


Q7. デモでは好成績なのに、リアルで崩れるのはなぜ?

主な原因は次のとおりです。

  • スプレッド拡大・滑り(約定不利)
  • 取引コストが想定より重い
  • 相場のボラが変化してナンピンが加速
  • VPS/通信遅延で注文タイミングがズレる

マーチンゲールは特に、約定のズレが致命傷に直結しやすいです。


Q8. マーチンゲールEAを見分ける方法はありますか?

以下が揃っていたら、マーチン要素を疑ってOKです。

  • 負けた後にロットが増える(倍々、倍率式)
  • 勝率が異常に高い(90%超など)
  • 利益は小さいが、まれにDDが深い
  • 「回復」「リカバリー」「グリッド」「リカバリーモード」等の記載

そしてバックテストでは、ロット推移と最大段数を必ず確認してください。


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