MT4のマーケットで勝てるEAを見極める具体的な方法

MT4のマーケットで勝てるEAを見極める具体的な方法-アイキャッチ

MT4のマーケットで公開されるEAから、勝てるEAを選ぶコツを解説。

  • 販売ページを鵜呑みにしない
  • リアルトレードの確認
  • 追加バックテストで評価

EAの提供者は多くのEAを販売するため、見栄えの良いバックテスト結果だけ宣伝する傾向にあります。しかし、バックテストとリアルトレードは同じ結果になりません。それはスプレッドの変動と約定のスリップが、バックテストでは反映されないからです。EAの性能を高くみせようとする販売ページを鵜呑みにせず、EAが持つ真の性能を見抜くことが、勝てるEAを探すコツとなります。この記事ではMT4マーケットから勝てるEAを探す方法について、くわしく解説します。

目次

おすすめしないEAの特徴

✅資金の増え方が非現実的なEA
✅バックテストの公開期間が10年程度のEA
✅リアルトレードの公開がないEA

これらの特徴をもつEAはおすすめできません。理由についてこれから解説していきます。

MT4マーケットのEA販売ページへアクセスする

MT4などのメタトレーダーからマーケットへアクセスするには、ターミナルを開きマーケットを選択します。マーケットでエキスパートアドバイザーを選択すればEAだけに絞って閲覧できます。MQL5公式サイトでもマーケットへアクセス可能ですが、メタトレーダーを複数使用している場合にはインストール先のメタトレーダーを選択できず、最後にインストールしたメタトレーダーが自動的にEAのインストール先となるので注意が必要です。

マーケットのEAにはそれぞれアイコンが表示されており、名前と金額が一目でわかります。

MT4のマーケット
MT4のマーケット

✅メタトレーダーからEAを入手するには「ターミナル→マーケット→エキスパート」で販売ページにアクセス可能
✅MQL5公式ページでは、最後にインストールしたメタトレーダーにEAがインストールされる仕様

EAのリアルトレードを確認するには

MQL5のマーケットにアクセスし、EAのリアルトレードが公開されているか確認しましょう。リアルトレードはすべてのEAで公開されているわけではなく、EA販売者が任意で公開しています。

EA販売ページ
こちらは公式サイトで表示したEA販売ページ

ここでは「PRO SCALP」というEAを例にあげて解説を進めます。EA販売ページでは、綺麗な右肩上がりの損益曲線が掲載されています。

バックテストでは、、、

2008-2015まで固定LOT取引、初期資金$1,000 → 利益$10,100 ・・・10倍に増加
2008-2015まで複利で取引、初期資金$100 → 利益$7,574,731 ・・・7,574倍に増加

この性能が本物であれば誰でも簡単に億万長者です。リアルトレードと比較し、性能を確認しましょう。

リアルトレードを確認するには

①販売者の名前をクリック

EA提供者の名前をクリック
EA販売者の名前をクリックすると販売者のページへアクセスできる

EA販売者の名前をクリックすると販売者のページへアクセスできます。

②シグナルをクリック

シグナルをクリック
シグナルをクリックしてリアルトレードを探してみましょう

EA販売者がリアルトレードを公開している場合、シグナルを利用していることが多いです。EA販売者のページからシグナルをクリックします。

③EAのリアルトレードを探す

シグナルからリアルトレードを探す
シグナルからEAのリアルトレードを探してみましょう

シグナルのページへアクセスしたら、リアルトレードを確認したいEAと同じ名前のシグナルを探します。

✅EA販売者がシグナルでリアルトレードを公開している場合、上記の手順でEAのリアルトレードが確認できます。リアルトレードでの結果とバックテストでの結果が近ければ近いほど、そのEAは性能が高いと評価できます。反対に、リアルトレードとバックテストの結果に大きな相違があれば、そのEAは性能が低いと評価できます。

EAリアルトレードのサンプル
リアルトレードの結果がバックテストと大きく異なる場合がある

こちらで確認したリアルトレードの結果は、バックテストで描いていた右肩上がりの損益曲線とは大きく異なりマイナスとなっています。前述した通り、バックテストではスプレッドの変化や約定のスリップが反映されないため、リアルトレードと同じ結果にはなりません。このEAの場合、スプレッドの変化や約定のスリップによる影響が大きいロジックが使用されていると予想できます。そのため、リアルトレードとバックテストでこれほどの差がでているのでしょう。

EAはデモトレードとリアルトレードでも結果に違いがでる

EAデモトレードのサンプル
デモトレードなら結果が良いというEAもあります

こちらは同じEAが公開しているデモトレードの結果です。リアルトレードとは異なり、バックテストに近い損益曲線を描いています。リアルトレードの結果をみてわかる通り、デモトレードで良い結果を出したEAであっても、それがリアルトレードで実現するわけではない事がわかります。

✅バックテストやデモトレードでの結果はリアルトレードで運用するまで本当の性能はわからない。
✅勝てるEAは「リアルトレードの結果がバックテストに近い」ことが絶対条件。

MT4マーケットのEAをバックテストして評価する

MT4マーケットのEAをバックテストして評価する

EAが公開しているバックテストの期間が5年や10年程度では不十分です。10年もバックテストすればEAの性能は計れるだろうという意見も多いと思いますが、それは間違いです。10年であってもEAをカーブフィット※させることは可能であり、意図的でないにしろカーブフィット※してしまう場合もあります。
EAを提供する場合、負けているバックテスト結果を公開する人はおそらくいないでしょう。公開されているバックテスト期間が10年程度の場合、面倒でも合計で20年程度になるよう期間を追加してバックテストしましょう。そうすることで、EAの選択は精度があがります。
※カーブフィット:ある期間の相場だけ勝てるように作る

EAバックテストの開始は2005年がおすすめな理由

バックテストに使うティックデータはメタトレーダーのものを使うとして、2005年からのテストをおすすめします。その理由として、2005年以前のティックデータはデータが荒く、バックテストとはいえ信頼性に疑問が残るからです。期間をさかのぼるほどバックテストにかかる時間は短くなるため、データの荒さを体感できます。その荒さを感じなくなるのが、2005年あたりということなのです。

ティックデータはメタトレーダーのもので充分

ティックデータにこだわるトレーダーは少なくありませんが、メタトレーダーでダウンロードするもので充分です。その理由は、バックテストにはスプレッドの変動も、約定のスリップも反映されないからです。
どんなに精密なティックデータを用意したところで、バックテストがリアルトレードと同じ結果になることはあり得ません。バックテストでは、スプレッドが固定され、設定された条件が揃った瞬間に約定します。どんなにこだわったティックデータを用意したところで、バックテストがリアルトレードとまったく同じになることはないのです。メタトレーダーでダウンロードできるティックデータを使い、手軽にバックテストすることをおすすめします。

マーケットのEAをバックテストするには

EA販売ページに「デモ用ダウンロード」または「無料のデモ」がありますので、そちらをクリックしてEAをインストールします。デモ用ダウンロードのボタンは購入ボタンの近くに設置されます。こちらをクリックしデモ用EAをインストールすれば、ストラテジーテスターを使ってバックテストが可能となります。

EA販売ページに騙されないために

EA販売ページに騙されないために-イラスト

EAを販売しているページではとても魅力的に宣伝され、EAを手に入れれば誰でも億万長者になれるような内容で溢れています。しかし、そういった金融商品は存在しませんので、まずはそれを念頭におきEAを選んでください。なんのリスクもなく、口座資金が何千倍にも増えるような仕組みが存在するのであれば、政府や企業、犯罪組織などが独占するでしょう。また、個人がEAを手にする場合でも、誰もが口座資金を数千倍にできれば通貨の価値は著しく下がることでしょう。EAの宣伝があまりに魅力的なため信じたくなる気持ちもわかりますが、冷静な判断をくだせるように心がけてください。

そして気になるEAをみつけた時には、リアルトレードの公開を確認しましょう。リアルトレードが公開されていない時点で、そのEAは候補から外しても良いです。バックテストも公開されている期間が短いようなら、追加でテストします。しっかり資金を増やせるEAは存在しますので、派手な宣伝に惑わされることなく勝てるEAを地道に探していきましょう。

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