RCIインジケーターは、相場の過熱感や転換点を視覚的に捉えられる便利なテクニカル指標です。このページでは、MT4マーケットから無料でダウンロードできるRCIインジケーターの導入方法や設定手順、実践的な使い方を初心者にもわかりやすく解説します。導入時の注意点やトレンドフォローでの具体的な活用例も紹介しているので、これからRCIを活用したい方はぜひ参考にしてください。
👉RCIインジケーターはMT4マーケットから簡単にダウンロード可能です

- MT4(MetaTrader4)を起動し、画面下の「ターミナル」ウィンドウを開いて「マーケット」タブを選択します。
※「ターミナル」が表示されていない場合は、Ctrl + T
で開きます。 - 検索欄に「RCI Indicator」と入力して検索します。
- 一覧から目的の「RCIインジケーター」を選択します。
- 「ナビゲーター」ウィンドウ(
Ctrl + N
)を開き、「インディケータ」→「マーケット」フォルダ内にRCIインジケーターが追加されていることを確認します。 - RCIインジケーターをチャート上にドラッグ&ドロップし使用可能です。
RCIインジケーターとは?

RCIインジケーターは、主に相場の「過熱感」や「転換点」を可視化するために使われるテクニカル指標の一つです。
RCIは「Rank Correlation Index(順位相関指数)」の略で、一定期間の価格とその時間的な順序の相関関係を数値化することで、相場がどれくらいトレンドに沿って動いているか、または逆行しているかを視覚的に示します。
もともとは株式市場のテクニカル分析で使われてきましたが、現在ではFX(外国為替証拠金取引)やCFD、先物取引など幅広い金融商品で活用されています。特に「買われすぎ」「売られすぎ」などのタイミングを探る目的や、トレンド転換のサインを見極めるために多くのトレーダーに利用されています。
RCIの基本と特徴
RCIは、指定した期間の「終値の順位」と「時間の順位」の相関関係を計算し、+100から-100までの数値で表示します。
一般的な特徴は以下の通りです。
- RCIが+100付近にある場合:過去の値動きと比べて現在の価格が高値圏にあり、「買われすぎ」を示唆します。
- RCIが-100付近にある場合:過去の値動きと比べて現在の価格が安値圏にあり、「売られすぎ」を示唆します。
- RCIがゼロ付近で推移している場合:方向感がないレンジ相場の可能性があります。
RCIは他のオシレーター系指標と同じく、逆張り(売られすぎ買い、買われすぎ売り)やトレンド転換のサインとして使われることが多いですが、
「トレンドフォロー戦略」に応用することで精度の高いエントリー判断にも役立ちます。
また、RCIは複数期間(短期・中期・長期)を同時に表示することで、相場の流れや勢いを多面的に分析できる点も大きな特徴です。
他のオシレーター系指標との違い
RCIはRSIやストキャスティクス、CCIなど、一般的なオシレーター系指標と似た使い方ができますが、計算ロジックやシグナルの性質にいくつか違いがあります。
- 計算方法の違い
RSIやストキャスは「値動きの強さや終値の相対的な位置」で計算されますが、RCIは「価格の順位」と「時間の順位」という2つの並びの相関を取ることで、相場の異常値や転換点を捉えやすくしています。 - シグナルの出方
RCIは+100、-100という明確な上限・下限があり、極端な数値になったときに反転しやすい傾向があります。
一方、RSIやストキャスは一定のレンジ内で推移するものの、トレンドが強いときはしばらく高値圏・安値圏に張り付くことも。 - トレンドフォローとの親和性
RCIは「順位相関」という計算上の特性から、トレンドが強い場面ではしっかり順行を示し、相場の勢いが鈍ると反転サインも出しやすくなります。そのため、RCI単体だけでなく、移動平均線などのトレンド系インジケーターと組み合わせて使うことでダマシも回避しやすくなります。
このように、RCIは逆張り系オシレーターとしてだけでなく、順張り・トレンドフォロー戦略にも応用しやすい柔軟性があるのが他のオシレーター系指標との大きな違いです。
RCIインジケーターのダウンロード方法
RCIインジケーターは、MT4(MetaTrader4)公式の「マーケット」から誰でも無料でダウンロードできます。以下の手順で、簡単にインストール可能です。
MT4マーケットから無料ダウンロードできる手順

- MT4を起動し、画面下部の「ターミナル」ウィンドウを表示します。
「ターミナル」が表示されていない場合は、Ctrl + T
キーで開くことができます。 - 「マーケット」タブをクリックします。
(「ターミナル」ウィンドウの中に「マーケット」タブがあります) - 検索欄に「RCI」または「RCIインジケーター」と入力して検索します。
- 一覧から希望するRCIインジケーターを選択します。
- 「無料」ボタンをクリックしてダウンロードします。
- ダウンロード完了後、「ナビゲーター」ウィンドウ(
Ctrl + N
)を開きます。
「インディケータ」→「マーケット」フォルダの中にRCIインジケーターが追加されています。 - RCIインジケーターをチャートへドラッグ&ドロップしてセットアップ完了です。
💡 補足
- MQL5アカウントへのログインが必要です。
MT4画面上部メニューの「ツール」→「オプション」→「コミュニティ」タブから、MQL5アカウントでログインしてください。 - ダウンロードや導入直後は計算処理が多く、一時的にMT4の動作が重くなることがあります。
少し待ってから次の操作を進めましょう。
RCIインジケーターのパラメーター解説
RCIインジケーターには、主に「期間(Period)」の設定があります。ラインの色や太さ、レベルライン(基準線)の表示などもパラメーターとしてカスタマイズできます。
ここではRCIインジケーターのパラメーターと、そのおすすめ値について解説します。
主要設定項目とおすすめ値
1. 期間(Period)
RCIを計算するための期間を指定します。
- よく使われる値は「9」「26」「52」などで、短期・中期・長期を組み合わせて表示するのが一般的です。
- 例)9期間(短期)、26期間(中期)、52期間(長期)
おすすめの使い方:
- 短期・中期・長期の3本を同時に表示することで、相場の勢い・転換・トレンド判定など多角的に分析できます。
- 迷った場合は、まず「9」「26」「52」で表示してみるのが基本です。
2. ラインの色・太さ
RCIラインの色や太さを変更できます。
- 好みに合わせて、短期・中期・長期で色を変えると視認性がアップします。
3. レベルラインの設定
+100、-100、0などの基準線を表示する機能です。
- トレード判断の目安として、ラインの色や表示有無を調整できます。
パラメーターごとの動作イメージ


- 期間(Period)を短く設定すると…
→ RCIの動きが敏感になり、価格変動に対して素早く反応します。短期的な過熱感や転換点を探るのに便利です。 - 期間(Period)を長く設定すると…
→ RCIの動きが緩やかになり、ノイズが減って大きなトレンドや相場全体の流れを把握しやすくなります。 - レベルラインを設定すると…
→ +100/-100を超えたタイミングで「買われすぎ・売られすぎ」を一目で判断できるため、逆張りやトレンド転換の目安になります。 - ライン色や太さを調整すると…
→ 複数のRCI期間を同時に表示しても、見やすさ・判別のしやすさがアップします。
RCIの使い方・見方【初心者向け解説】
RCIインジケーターは、チャートの下に波のようなラインとして表示され、相場が「買われすぎ」や「売られすぎ」などの状態にあるかどうかを視覚的に把握できます。ここでは、RCIラインの基本的な読み方と、トレード判断に活かすためのポイントを初心者向けに解説します。
RCIラインの基本的な読み方

RCIが+100付近にあるとき
→ その期間内で価格が高値圏にあり「買われすぎ」状態。上昇トレンドのピークや反転ポイントとなりやすい場面です。
RCIが-100付近にあるとき
→ その期間内で価格が安値圏にあり「売られすぎ」状態。下落トレンドの終盤や反転ポイントになりやすい場面です。
RCIが0付近で横ばいのとき
→ トレンドが発生していない、レンジ相場や方向感のない動きが続いているサインです。
複数期間のRCIを表示している場合
→ 短期・中期・長期のラインが同じ方向に並んでいれば、その方向への勢いが強いと判断できます。
→ 短期と長期で方向が逆の場合、相場が転換しやすいタイミングの可能性があります。
相場の過熱感や転換点の捉え方
RCIは主に「逆張り」や「転換点の予兆」を探るための指標として使われることが多いですが、下記のポイントも参考にしてください。
- RCIが+100または-100付近で反転し始めたら注意
→ 上昇し続けていたRCIが+100付近で下向きに反転した場合、価格も天井を打って下落に転じやすいです。
→ 逆に、下落していたRCIが-100付近で上向きに反転した場合、価格も底打ちして上昇に転じやすい傾向があります。 - 過熱感の見極め
→ RCIが極端な数値(+80~+100、-80~-100など)に張り付いている状態は相場の加熱・行き過ぎを示しています。
→ ただし、トレンドが強い場合は長時間その状態が続くこともあるので注意しましょう。 - 複数期間の組み合わせで精度アップ
→ 短期RCIが先に反転し、中期・長期RCIもそれに続いて反転する流れが現れると、トレンド転換のサインとして信頼性が高くなります。 - トレンドフォローにも使える
→ 逆張りだけでなく、価格が移動平均線などのトレンド系指標にタッチした後、RCIがゼロ付近から再び順方向へ反転するタイミングは、順張りエントリーにも活用できます。
実践例:トレンドフォローでのRCI活用法
RCIインジケーターは「逆張り」だけでなく、トレンドフォロー(順張り)戦略にも有効活用できます。特に移動平均線と組み合わせることで、無駄なエントリー(ダマシ)を減らし、エントリー精度を高めることができます。
移動平均線との組み合わせ
移動平均線(MA)をチャートに表示します。
例:20SMAや50EMAなど、自分のトレードスタイルに合う期間を選択
価格が移動平均線にタッチ・接近した場面を注目ポイントとします。
トレンド発生中は、押し目(上昇中の下落)や戻り(下降中の上昇)でエントリータイミングを探すのが基本です。
そのタイミングでRCIラインの動きを確認します。
- 価格が移動平均線にタッチしたあと、RCIが0付近や-80付近(上昇トレンドの場合)から再び上向きに反転する
- または、RCIが+80付近や0付近(下降トレンドの場合)から再び下向きに反転する
RCIが順方向に反転したらエントリーサイン!
- 上昇トレンドなら「RCIの上昇反転」でロング(買い)
- 下降トレンドなら「RCIの下降反転」でショート(売り)

💡チャートでのトレンドフォロー例:
例えば画像のチャートでトレンドフォローをする場合、赤い四角がMAのオンライン上での反発を示し、青い四角がライン割れを示しています。どちらも短期RCIの反発は見られますが、MAでの反発をフィルターとすることでエントリーを制限でき、さらにダマシ回避の確率を上げることもできます。
エントリー精度を高めるフィルター活用
- 移動平均線を「明確に割り込まない」ことをフィルターにする
→ 価格が移動平均線の少し下で反発する、または短時間だけ軽く割り込んでもすぐ戻る場合は「トレンド継続」と判断
→ 逆に、価格がMAを明確に大きく割り込んでしまった場合は、エントリーを見送ることでダマシを減らせます - RCI単体でのシグナルだけに頼らない
→ 必ず移動平均線などのトレンド指標と組み合わせ、「上位足のトレンド」「出来高」「他のインジケーター」もチェック
ダマシを回避するためのコツ
RCIが過熱ゾーン(+100/-100)から反転した直後だけでなく、「トレンド方向への再反転」を狙う
→ 押し目買いや戻り売りで順張りエントリーすることで、急な反転や逆行(ダマシ)を回避しやすい
移動平均線を大きく割り込んだ場合は一旦様子を見る
→ トレンド終了やレンジ移行のサインになることも
複数のRCI期間を同時に使う
→ 短期・中期・長期のRCIがすべて同方向に動いている場合は、トレンドが継続しやすい傾向
過去のチャートで検証して、どんなパターンで失敗しやすいかを自分なりに分析しておくことも大切です。
まとめ:
RCIインジケーターは移動平均線などトレンド系指標と組み合わせることで、順張りの精度が大きく向上します。
「トレンド中の押し目・戻り」「RCIの順方向への再反転」「MAを明確に割り込まないこと」などを意識して使えば、エントリーの無駄打ち(ダマシ)を大幅に減らせるでしょう。
トレンドの流れをより視覚的につかみたい方には、「平均足スムースドインジケーターの使い方と導入方法(MT4対応)」もおすすめです。
RCIと組み合わせることで、チャートのノイズを抑えつつ、押し目や戻りの判断精度をさらに高めることができます。
よくある質問(FAQ)
- MT4にRCIインジケーターを入れたのに、チャート上に表示されません。
-
「ナビゲーター」ウィンドウで正しいRCIインジケーターを選択し、チャートへドラッグ&ドロップしていますか?また、インジケーターのバージョンがご利用のMT4に対応しているか、セット直後は少し待ってみることもおすすめです。
- インジケーターをセットした直後にMT4の動作が重くなりました。故障ですか?
-
故障ではありません。RCIインジケーターは計算量が多いため、セット直後やパラメーターを大きく変更した際に一時的に動作が重くなることがあります。数秒〜1分ほど待つと通常通り動作します。
- RCIの「期間」はどのくらいがベストですか?
-
よく使われるのは「9」「26」「52」などの複数期間です。短期・中期・長期を組み合わせて分析することで相場の流れや転換点を多角的に判断しやすくなります。まずはこの3つで表示してから、自分のトレードスタイルに合わせて調整してみましょう。
- RCIは他のインジケーター(RSI、ストキャスティクスなど)とどう違うのですか?
-
RCIは「順位相関」という独自の計算方法を使い、価格の動きと時間の流れの相関を数値化します。RSIやストキャスティクスは「値動きの強さや終値の相対的な位置」で計算されます。RCIは特に「相場の過熱感」や「転換点の予兆」を捉えやすい指標です。
- 複数のRCIを表示するとラインが重なって見にくいのですが?
-
パラメーター設定でラインの色や太さを個別に変更できます。短期・中期・長期で異なる色を設定すると、視認性が大幅に向上します。
- RCIだけでトレードしても大丈夫ですか?
-
RCI単体でもサインとして活用できますが、移動平均線など他のトレンド系インジケーターと組み合わせて使うことでダマシを減らし、より安定したトレードが可能になります。
まとめ|RCIインジケーターで相場分析を強化しよう
RCIインジケーターは、相場の過熱感や転換点を直感的に捉えられる便利なテクニカル指標です。期間を使い分けたり、他のインジケーターと組み合わせることで、トレードの精度をさらに高めることができます。初心者から上級者まで幅広いトレーダーにおすすめできるツールです。
おすすめの活用シーンと注意点
おすすめの活用シーン:
- 相場の「買われすぎ」「売られすぎ」をシンプルに判断したいとき
- トレンド転換やエントリーポイントを見極めたいとき
- 複数期間を組み合わせて相場全体の流れを掴みたいとき
注意点:
- RCIは逆張りだけでなく、順張りにも使えますが、トレンドが強い相場では過熱状態が長く続くこともあるため、サインに過信しすぎないようにしましょう。
- インジケーターをセット直後や期間を大きく変更した直後は、計算量が多く一時的にMT4が重くなる場合があります。しばらく待ってから操作を続けてください。
他のインジケーターとの併用も提案
RCIは、移動平均線(MA)やボリンジャーバンド、MACDなどのトレンド系・オシレーター系インジケーターと組み合わせて使うと、エントリーや決済タイミングの精度がより向上します。
例えば、
- トレンドの方向性を移動平均線で確認し、押し目・戻りのタイミングでRCIの反転をエントリー根拠にする
- ボリンジャーバンドのバンドウォーク中に、RCIの値動きを合わせてトレード判断を行う
このように、RCIインジケーターは他のテクニカル指標と併用することで、ダマシを回避しやすく、より実践的なトレード戦略が組み立てやすくなります。
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