「トレンドに乗りたいけど、相場の転換点がわからない」
そんな悩みを抱えるトレーダーにおすすめなのが、Aroon Classicインジケーターです。
Aroonは、トレンドの強さや始まり・終わりを視覚的に捉えられるMT4対応の無料インジケーター。
1995年にTushar Chandeによって開発されて以来、世界中のプロトレーダーに愛用されています。
この記事では、Aroonインジケーターの仕組みから活用法までを、初心者にもわかりやすく解説。
「すぐにダウンロードして使いたい」という方に向けて、以下に最も簡単な導入手順もご紹介します。
MT4マーケットから簡単にダウンロードする方法
Aroon Classicインジケーターは、MT4内の「マーケット」から無料でダウンロードできます。手順は以下の通りです:

- MT4を起動し、下部の「ターミナル(Ctrl+T)」を開く
- 「マーケット」タブを選択し、検索欄に「Aroon Classic」と入力
- 該当インジケーターを選んで「ダウンロード」ボタンをクリック
- MT4を再起動すると「ナビゲーター」に表示され、チャートに適用可能です
✅ .ex4ファイルの手動ダウンロードが不要で、初心者にも安心です。
はじめに:Aroon Classicとは?

Aroon Classicは、相場のトレンドの「始まり」と「終わり」を見極めるために開発された、トレンド系インジケーターです。1995年にテクニカルアナリストの**Tushar Chande(トゥーシャー・シャンデ)**氏によって考案され、今では世界中のトレーダーに活用されています。
「Aroon(アルーン)」とは、サンスクリット語で「夜明け」や「新しい光」を意味し、新たなトレンドの出現を視覚的に捉えることを目的としています。主に以下のような特徴を持ちます:
- トレンドの強さと持続力を定量的に表示
- トレンド転換のタイミングを明確なシグナルで示す
- レンジ相場か、トレンド相場かを判断しやすい
Aroonは、**「Aroon Up」と「Aroon Down」**という2本のラインで構成され、チャートのサブウィンドウに表示されます。これらのラインの動きや交差に注目することで、上昇・下降トレンドの発生や終了を判断することができます。
裁量トレーダーにもEAトレーダーにも使いやすく、シンプルながら非常に実用性の高いインジケーターとして、多くのトレード戦略に組み込まれています。これから詳しく、その仕組みや使い方を解説していきましょう。
Aroon Classicの特徴とメリット
Aroon Classicは、シンプルな構成ながらトレンドの発生・持続・転換を総合的に判断できる優れたトレンド系インジケーターです。以下の特徴とメリットが、Aroonが多くのトレーダーに支持される理由です。
✔ トレンドの強さと方向を一目で把握
Aroonは「Aroon Up(上昇)」と「Aroon Down(下降)」の2本のラインを使って、現在のトレンドの方向と強さを視覚的に表示します。
- Aroon Upが高い → 上昇トレンドが強い
- Aroon Downが高い → 下降トレンドが強い
このように、マーケットの主導権がどちらにあるかを数値で判断できます。
✔ トレンド転換のタイミングを見逃さない
Aroon UpとAroon Downが交差するポイントは、トレンドの転換を示唆するシグナルとなります。特に以下のようなシーンで有効です:
- Aroon DownからAroon Upが上抜け → 上昇トレンドの始まり
- Aroon UpからAroon Downが上抜け → 下降トレンドの始まり
トレンド初期のエントリー判断や、ポジション調整の目安に役立ちます。
✔ 計算式がシンプルでMT4でも軽快に動作
Aroonの計算は「最高値(または最安値)がいつ出現したか」だけを基に行われるため、非常に軽量かつ表示スピードも高速です。複雑なアルゴリズムを使わず、どの環境でも安定して動作します。
✔ レンジ相場を避けるフィルターにも
Aroon UpとDownが両方とも低い数値を示す場合、それはトレンドが存在しないレンジ相場であることを意味します。これにより、「トレンド戦略が機能しない場面」を事前に見分けることができ、無駄なエントリーの回避にも役立ちます。
これらの特徴により、Aroon Classicは「トレンドフォロー型トレード」の強力なサポートツールとなります。次は、実際の導入方法を見ていきましょう。
ダウンロード方法
Aroon Classicインジケーターは、MT4の「マーケット」機能を使えば、無料で簡単にダウンロードできます。特別なファイル操作は不要で、数クリックで導入が完了します。
🔽 MT4マーケットからのダウンロード手順

- MT4を起動し、画面下部の「ターミナル(Ctrl + T)」を開きます。
- 「マーケット」タブをクリックし、検索ボックスに「Aroon Classic」と入力します。
- 該当するインジケーターを選択し、「ダウンロード」または「無料」ボタンをクリックします。
- 自動でインストールが行われ、MT4のナビゲーターに表示されます。
💡 ダウンロードしたインジケーターは、ナビゲーター → インディケーター → カスタム内に表示されます。チャートへドラッグ&ドロップするだけで使用可能です。
✅ ダウンロードできないときは?
マーケットが表示されない、ダウンロードできない場合は以下を確認してください:
- MT4にMQL5アカウントでログインしているか
- 「マーケット」タブが正しく表示されているか
- インターネット接続に問題がないか
公式マーケットからの導入が安全かつ簡単でおすすめです。
Aroonの計算式と考え方
Aroonインジケーターは、特定の期間内における最高値・最安値の出現タイミングに注目し、トレンドの強さや方向を数値で表現するシンプルかつ有効な指標です。
Aroonは2本のラインで構成されます:
- Aroon Up:最高値が出現してからの経過バー数をもとに算出
- Aroon Down:最安値が出現してからの経過バー数をもとに算出
🔢 Aroonの計算式
Aroon Up = ((期間 − 最高値が出たバー数) ÷ 期間) × 100
Aroon Down = ((期間 − 最安値が出たバー数) ÷ 期間) × 100
たとえば「期間=14」の設定で、過去14本のローソク足のうち、5本前に最高値が出ていた場合:
Aroon Up = ((14 − 5) ÷ 14) × 100 = 64.3
この数値は、「最近、最高値が出た=上昇圧力が強い」と読み取ることができます。
💡 考え方のポイント
- 100に近いほどトレンドが強い:最高値や最安値が直近で出ていればいるほど、Aroonの値は100に近づきます。
- 0に近いほどトレンドが弱い:最高値や最安値が長らく出ていなければ、値は0に近づきます。
- 2本のラインの差や交差がシグナル:Aroon UpとDownがクロスするタイミングは、トレンドの転換点として重要です。
Aroonは、単なる価格の変化ではなく「いつその高値・安値が出現したか」に注目するため、トレンドの鮮度や勢いを把握するのに非常に適したインジケーターです。トレンドフォロー戦略においては特に有効な武器となるでしょう。
ラインの見方・シグナル解釈
Aroonインジケーターは、「Aroon Up」と「Aroon Down」の2本のラインの動きや交差から、現在のトレンドの強さ・方向・転換の兆しを読み取ることができます。ここではその基本的な見方と、実際のシグナル解釈について解説します。
🔺 Aroon Upが高く、Aroon Downが低い場合
- 解釈:強い上昇トレンド
- 目安:Aroon Up ≧ 70、Aroon Down ≦ 30
- 買いポジションの保有継続や新規エントリーを検討する場面です。
🔻 Aroon Downが高く、Aroon Upが低い場合
- 解釈:強い下降トレンド
- 目安:Aroon Down ≧ 70、Aroon Up ≦ 30
- 売りポジションの保有継続や新規エントリーを検討する場面です。
🔁 Aroon UpとDownが交差する場合
- 解釈:トレンド転換の可能性
- 例)Aroon UpがAroon Downを上抜け → 上昇トレンドの始まりを示唆
Aroon DownがAroon Upを上抜け → 下降トレンドの始まりを示唆
この交差をトレンド転換シグナルとして使うのが、Aroonの代表的な使い方の一つです。
➖ Aroon Up・Downともに数値が低い場合(30以下)
- 解釈:レンジ相場/方向感のない局面
- トレンドが明確でないため、トレンドフォロー戦略は効果が薄くなります。
- ブレイクアウトを待つか、他の相場判断ツールと併用するのが有効です。
✅ 総合的な見方のコツ
Aroon Up | Aroon Down | 状況 | 推奨アクション |
---|---|---|---|
高い | 低い | 上昇トレンド | 買いエントリーを検討 |
低い | 高い | 下降トレンド | 売りエントリーを検討 |
両方低い | 両方低い | レンジ/静的相場 | 様子見・他指標併用 |
クロス | クロス | トレンド転換点 | エントリータイミング注視 |
Aroonのラインは、「いつトレンドが生まれたか・終わりそうか」をタイムリーに教えてくれる道具です。
単体でも優秀ですが、移動平均線やボリンジャーバンドなどと併用することで、さらに精度の高いシグナルが得られます。
実践的なトレード活用例
Aroon Classicインジケーターは、トレンドの方向と強さを数値化することで、裁量トレードやシステムトレードに幅広く応用できます。ここでは、実際のトレードに役立つ活用法を具体的に紹介します。
① トレンド発生時のエントリータイミングを狙う
- 活用シーン:Aroon UpがAroon Downを上抜けたとき
- シグナル解釈:新たな上昇トレンドが発生した可能性あり
- 戦略例:
- クロス確認後の次の足で買いエントリー
- 損切りは直近安値の下に設定
- 利確はAroon Upが50を下回ったタイミングなど
上昇トレンドではAroon Upが80〜100で推移し続けることが多く、しばらくトレンドに乗り続けられる可能性があります。
② トレンド終了・反転のタイミングでエグジット判断
- 活用シーン:Aroon Upが徐々に低下し、Aroon Downとクロス
- シグナル解釈:トレンドが終了、あるいは転換し始めた兆候
- 戦略例:
- ロングポジションを手仕舞いする判断材料に
- 利益を確保しつつ再エントリーの準備を整える
③ フィルターとしての利用(トレンドの有無を判定)
- 活用シーン:両方のAroonラインが30以下
- シグナル解釈:トレンドがないレンジ相場
- 戦略例:
- ブレイクアウト手法の仕込み段階と捉える
- トレンドフォロー系のエントリーは避け、別戦略を検討
④ 他のインジケーターとの組み合わせ
Aroonは単体でも優秀ですが、以下のようなインジケーターと組み合わせることで精度を高められます:
組み合わせ例 | 目的 |
---|---|
移動平均線(MA) | トレンド方向の確認と整合性の確認 |
RSI/ストキャスなど | 過熱感をチェックし、逆張りを避ける |
ボリンジャーバンド | トレンドのブレイクと収束の識別 |
✅ 活用のポイントまとめ
- クロスは転換のシグナルとして有効
- **極端な数値(80以上/20以下)**はトレンド継続の目安
- ラインの傾きにも注目すると、変化のスピード感がつかめる
Aroonは「いつトレンドが生まれたか/終わったか」という時間軸に着目したインジケーターです。相場の流れを読んで合理的な判断をしたいトレーダーにとって、極めて強力な武器となるでしょう。
注意点・リスク管理
Aroon Classicインジケーターは、トレンドの有無や転換を把握する上で非常に有効なツールですが、過信や誤解に基づくトレードは大きな損失を招く可能性があります。ここでは、Aroonを安全かつ効果的に活用するために知っておくべき注意点と、リスク管理のポイントを解説します。
⚠ ダマシに注意(特にレンジ相場)
Aroonはトレンド系の指標であり、レンジ相場では精度が落ちる傾向があります。
- Aroon UpとDownが頻繁に交差する → トレンドが明確でない状態
- 上昇・下降のシグナルが交互に出る → エントリーの判断が難しい
対策として、RSIやボリンジャーバンドなどと併用し、相場の状態を多角的に判断するのがおすすめです。
⚠ 設定期間による感度の違い
Aroonの「期間」は感度に大きな影響を与えます。
期間の設定 | 特徴 | 向いている場面 |
---|---|---|
短期(7~10) | シグナルが早く出るがノイズが多い | スキャルピング・デイトレ |
標準(14) | バランスがよく万能 | 一般的なトレード |
長期(20~30) | シグナルは遅れるが安定性が高い | スイング・トレンド把握 |
⚠ トレード判断は単独に依存しない
Aroonはあくまで補助的な判断材料であり、絶対的な売買シグナルではありません。
- 経済指標やファンダメンタルズも併せて確認する
- 他のテクニカル指標と重ねて分析する
- 検証を行い、自分に合った条件で使う
✅ 損切りと資金管理はセットで運用
いかなるインジケーターでも、損失をゼロにすることはできません。
Aroonを活用する際も、以下のような基本的な資金管理を徹底しましょう:
- リスク許容度に応じたロット管理
- 1回のトレードで資金の2%を超えない損失設計
- トレード前に損切りラインと利確ラインを明確に
✅ 投資判断は自己責任で(YMYL対応)
当インジケーターは教育目的で提供されており、特定の売買を推奨するものではありません。トレードは自己責任で行い、必要に応じて金融アドバイザー等の専門家の助言を受けるようにしてください。
Aroon Classicは、トレンドを捉える上で非常に優れたツールです。しかし、使い方を誤ると誤ったシグナルに従って損失を被る可能性もあるため、注意点とリスク管理を理解した上で活用しましょう。適切に使えば、あなたのトレードをより安定したものに導いてくれるはずです。
よくある質問(FAQ)
- Aroonインジケーターは初心者でも使えますか?
-
はい、使えます。Aroonは視覚的にもわかりやすく、計算もシンプルなので、トレンドフォローを学びたい初心者にもおすすめです。特に「今トレンドがあるのか?」「転換の兆しはあるか?」を判断しやすくしてくれます。
- Aroonと他のトレンド系インジケーターとの違いは?
-
Aroonは、「いつ最高値や最安値が出現したか」という時間的な要素に着目してトレンドを分析します。
移動平均やADXなどのインジケーターと異なり、値動きの強さだけでなく“鮮度”も見極められる点が特徴です。 - 期間設定はどのように決めればいいですか?
-
一般的には14期間が標準です。ただし、短期トレードでは7〜10、スイングや長期分析では20〜30など、トレードスタイルに合わせて調整すると効果的です。複数期間での検証をおすすめします。
- Aroon UpとDownの交差はエントリーシグナルになりますか?
-
はい、交差はトレンド転換の重要なシグナルとして使われます。ただし、他のインジケーターやローソク足パターンと併用して根拠を増やすことで、精度の高いエントリー判断が可能になります。
- スマホ版MT4でも使えますか?
-
いいえ、Aroon ClassicなどのカスタムインジケーターはPC版MT4でのみ使用可能です。スマホ版では標準搭載のインジケーターしか使用できません。
- EA(自動売買)に組み込むことはできますか?
-
はい、AroonはMQL4コードとして利用可能なため、EAに組み込んで自動売買戦略の一部として使うことも可能です。Aroonの数値条件をもとに、売買トリガーやフィルターとして活用できます。
まとめ:Aroon Classicを使いこなすために
Aroon Classicインジケーターは、相場の「トレンドの始まり」と「終わり」を明確に捉えることができる、非常に優れたMT4用ツールです。
「いつトレンドが発生したか」「その勢いはどれほどか」を数値化し、視覚的に判断できるため、裁量トレーダー・EAトレーダーを問わず幅広く活用されています。
本記事では以下のポイントを解説しました:
- Aroonの基本構造と計算ロジック
- ラインの動きによるシグナルの読み取り方
- 実践トレードにおける活用例
- 注意点やリスク管理(YMYL観点の配慮)
- よくある質問と導入時の不安の解消
特にAroonは、トレンドフォロー型の戦略を採用している方にとって強力な判断材料になります。
クロスによる転換検知、トレンドの持続確認、レンジの回避など、実戦的な判断に活かすことができるでしょう。
✅ まずはMT4にインストールしてチャートで確認を
Aroon Classicは無料で導入可能であり、MT4のマーケットからすぐに利用開始できます。
記事内で紹介した手順をもとにインストールし、ご自身のチャートでラインの動きを確認してみましょう。
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