雇用統計の発表時にはスプレッドが急拡大することがあり、思わぬ損失につながるリスクもあります。
本記事では、2024年5月の雇用統計発表前後において、主要な海外FX業者6社(TITANFX・XM・AXIORY・TradersTrust・MYFXMarkets・ICMarkets)で1分単位のスプレッドを実測しました。
どの業者・口座が最も安定していたのかを、通貨ペアごとのデータで徹底比較しています。
この記事でわかること
- 雇用統計発表時、スプレッドは実際にどれくらい拡がるのか?
1分単位で取得したデータをもとに、主要通貨ペアの「最大スプレッド」を可視化します。 - 雇用統計時でもスプレッドが狭く、安定していた海外FX業者はどこか?
TITANFX、XM、AXIORYなど全6社・12口座タイプを通貨ペア別に徹底比較します。 - 自分のトレードスタイルに合った「安全な口座タイプ」の選び方がわかる
スキャルピング派、指標トレード派、長期保有派など目的別に最適な口座タイプを解説します。 - “実測データ”に基づいた、リスクの少ない取引環境の見極め方がわかる
広告ベースではなく、リアルなスプレッド挙動から「本当に信頼できる業者」が明らかになります。
実測データの概要と計測条件
今回の比較は、スプレッド計測専用インジケーターを用いて、米雇用統計発表日のスプレッドを1分単位で自動記録したものです。
得られたスプレッドログをもとに、各ブローカー・各口座タイプの最大・平均・最小スプレッドを通貨ペア別に集計・比較しています。
計測概要
- 計測日:2024年5月3日(金)※米国雇用統計の発表日
- 計測時間:9:00~16:00(MT4時間)
※欧州市場のオープンから発表後の急変動までをカバー - 計測方法:MT4上でインジケーターを用いて、1分単位でスプレッドを記録・保存
- 比較対象ブローカー(6社):
- TITANFX(STP/Blade)
- XM(STP/ZERO/KIWAMI)
- AXIORY(STP/NANO)
- TradersTrust(STP/PRO)
- MYFXMarkets(STP/PRO)
- ICMarkets(STP/Raw)
計測対象通貨ペア
以下のようなメジャー通貨から高ボラティリティのエキゾチック通貨まで、幅広い通貨ペアで実測しています:
- メジャー:USDJPY、EURUSD、GBPUSD、AUDUSD、NZDUSD、USDCAD、USDCHF
- クロス円:EURJPY、GBPJPY、AUDJPY、CADJPY、CHFJPY、NZDJPY
- エキゾチック:USDMXN、USDZAR、USDTRY、USDSEK、USDPLN、USDCNH など
このように「実際の雇用統計の時間帯に、リアルタイムで取得されたスプレッドデータ」を用いているため、過去の経験談や噂ではなく、客観的な比較が可能です。
通貨ペア別|スプレッド比較まとめ
USDJPY(米ドル/円)
雇用統計発表前後の1分間隔で実測されたスプレッドデータをもとに、USDJPYで最もスプレッドが安定していた口座・業者を比較します。
EURUSD(ユーロ/ドル)
EURUSDでは通常時のスプレッドが狭い業者でも、雇用統計の時間帯には大きく変動するケースがあります。ここでは最大・平均・最小の数値を通じて安定性を確認します。
GBPUSD(ポンド/ドル)
GBPUSDはボラティリティが高めな通貨ペアのため、業者によっては一時的に大きなスプレッド拡大が見られます。比較表をもとに安定性をチェックしましょう。
その他の通貨ペア(AUDUSD、NZDUSD、クロス円など)
AUDUSDやNZDUSDといったオセアニア通貨、およびクロス円(EURJPY、GBPJPYなど)についても、各社のスプレッド挙動に顕著な差があります。主要ペア以外での取引を検討している方はこのセクションも要チェックです。
スプレッドの安定性ランキング【通貨ペア別】
雇用統計発表時は、多くのFX業者でスプレッドが一時的に拡大します。
本項では、「最大スプレッドが控えめで平均も安定していた業者」を上位とし、通貨ペアごとのスプレッド安定性をランキング形式(上位5社)でご紹介します。
※数値はすべて実測値(1分ごとに記録・集計したデータ)に基づきます。
USDJPY 安定ランキング TOP5
順位 | 業者+口座タイプ | 最大 | 平均 | 最小 |
---|---|---|---|---|
1位 | TITANFX-Blade | 1.1 | 0.3 | 0.0 |
2位 | XM-ZERO | 14.3 | 0.4 | 0.0 |
3位 | MYFXMarkets-PRO | 13.4 | 0.5 | 0.2 |
4位 | AXIORY-NANO | 11.2 | 0.6 | 0.3 |
5位 | ICMarkets-Raw | 14.5 | 0.1 | 0.0 |
EURUSD 安定ランキング TOP5
順位 | 業者+口座タイプ | 最大 | 平均 | 最小 |
---|---|---|---|---|
1位 | TradersTrust-PRO | 0.2 | 0.2 | 0.2 |
2位 | TITANFX-Blade | 0.5 | 0.1 | 0.0 |
3位 | MYFXMarkets-PRO | 1.8 | 0.3 | 0.1 |
4位 | AXIORY-NANO | 5.0 | 0.3 | 0.0 |
5位 | XM-ZERO | 6.2 | 0.2 | 0.0 |
GBPUSD 安定ランキング TOP5
順位 | 業者+口座タイプ | 最大 | 平均 | 最小 |
---|---|---|---|---|
1位 | TITANFX-Blade | 2.7 | 0.4 | 0.1 |
2位 | TradersTrust-PRO | 3.6 | 0.5 | 0.4 |
3位 | AXIORY-NANO | 3.1 | 0.5 | 0.1 |
4位 | MYFXMarkets-PRO | 7.2 | 0.8 | 0.3 |
5位 | XM-ZERO | 15.3 | 0.8 | 0.4 |
AUDUSD 安定ランキング TOP5
順位 | 業者+口座タイプ | 最大 | 平均 | 最小 |
---|---|---|---|---|
1位 | TradersTrust-PRO | 2.5 | 0.5 | 0.3 |
2位 | AXIORY-NANO | 4.1 | 0.4 | 0.0 |
3位 | MYFXMarkets-PRO | 8.6 | 0.6 | 0.3 |
4位 | XM-ZERO | 13.5 | 0.8 | 0.3 |
5位 | TITANFX-STP | 9.4 | 1.1 | 1.0 |
おすすめ業者ランキング【スプレッド安定性】

雇用統計のような相場が大きく動く場面では、スプレッドの広がり方が業者・口座タイプによって大きく異なります。
ここでは、実測データに基づき、最大スプレッドの跳ね幅が小さく、平均スプレッドも安定していた業者を総合的に評価し、ランキング形式で紹介します。
🥇 第1位|TITANFX(Blade口座)

- USDJPY:最大1.1/平均0.3
- EURUSD:最大0.5/平均0.1
- AUDUSDなどでも安定性抜群
✅ 雇用統計時でもスプレッドがほぼ拡がらず、指標トレード・スキャルピングに最適な環境。
✅ STP口座とのスプレッド差も明確で、総合安定度No.1。
👉 詳細なデータはこちら:TITANFXのスプレッドを全時間帯で徹底検証
🥈 第2位|ICMarkets(Raw口座)

- USDJPY:最大14.5/平均0.1
- USDMXN・USDZARなど高ボラ通貨も比較的安定
- 多通貨・多時間帯での総合安定力が高い
✅ 特にExotic通貨ペアでの平均スプレッドが安定しており、長期トレードにも対応。
✅ 実測では“最大値”がやや跳ねたが、平均は常に優秀。
👉 詳しくは:ICMarkets本当のスプレッド|実際の値を市場ごとに測定
🥉 第3位|TradersTrust(PRO口座)

- EURUSD:最大0.2/平均0.2
- GBPUSD:最大3.6/平均0.5
- 高ボラ時も比較的安定
✅ STPよりもPRO口座の方が明らかにスプレッドが安定。
✅ 通貨によって差はあるが、低スプレッド重視なら候補に入る。
👉 市場別データはこちら:TradersTrust本当のスプレッド|市場別・口座別のリアルデータで検証
🏅 第4位|AXIORY(NANO口座)

- EURUSD:最大5.0/平均0.3
- GBPUSD・AUDUSDも低水準
✅ 特に平均スプレッドの安定性が高く、広がりも控えめ。
✅ 雇用統計時でも“使える”口座として評価。
👉 詳細はこちら:AXIORYスプレッド実測データを全時間帯で検証
🎖 第5位|XM(ZERO口座)

- USDJPY:最大14.3/平均0.4
- GBPUSD:最大15.3/平均0.8
✅ 他口座に比べてスプレッド拡大は控えめ。
✅ 手数料込みでコストが読みやすく、初心者にも扱いやすい。
👉 全時間帯の比較はこちら:XMスプレッド実測データを全時間帯で検証
🎖 次点|MYFXMarkets(PRO口座)

USDJPY:最大8.1/平均0.4
EURUSD:最大1.9/平均0.2
✅ 全体的にスプレッドは狭めで、特にアジア時間やヨーロッパ時間帯での安定性が評価ポイント。
✅ クラシック口座よりPRO口座の方が低スプレッドで優位。
👉 詳細はこちら:MYFXMarkets本当のスプレッド|実際の値を市場ごとに測定
🔍 評価基準について
このランキングは以下の要素を加味して総合評価しています:
- 雇用統計時の最大スプレッドの跳ね幅
- 1分単位で集計した平均スプレッドの低さ
- 複数通貨ペアでの安定性と再現性
あなたのトレードスタイルに合った業者・口座タイプを選び、指標発表時でも安定した環境で取引を行いましょう。
最大スプレッドが広がった業者【注意喚起】
雇用統計発表時には、スプレッドが急拡大する業者や口座タイプも少なくありません。
とくに成行注文を使うスキャルピングや指標トレードでは、想定外のコストやスリッページの原因になるため、最大スプレッドが大きく跳ね上がる傾向のある業者・口座には注意が必要です。
ここでは、実測データの中でも「最大スプレッドが突出して広がった」業者・口座をピックアップし、注意喚起としてまとめています。
❌ USDJPYで広がったスプレッド(例)
業者+口座タイプ | 最大スプレッド(pips) |
---|---|
TradersTrust-STP | 32.6 |
AXIORY-STP | 36.8 |
XM-STP | 13.4 |
→ スプレッドの一時的な急拡大が確認されており、雇用統計時はトレード非推奨。
❌ エキゾチック通貨で極端な広がりが見られたケース
通貨ペア | 業者+口座タイプ | 最大スプレッド |
---|---|---|
USDCZK | AXIORY-STP | 557.0 pips |
USDTRY | XM-STP | 1240.1 pips |
USDZAR | AXIORY-STP | 1180.3 pips |
USDHUF | XM-STP | 1308.0 pips |
→ 高ボラティリティ通貨ペアでは、最大1000pips以上の拡大も観測されています。
特にSTP口座では急変動に対応しきれないケースが多く、スキャルピングや指標狙いは非常にリスクが高いため注意が必要です。
💡 対策ポイント
- 雇用統計トレードには、Raw/Blade/ZERO/NANO口座など、狭小スプレッドに強い口座を選ぶ
- STPやMarket型の口座は指標時にスプレッドが跳ねやすい傾向
- 指標トレード中は「エントリーしない」という判断も重要
おすすめの海外FX業者と口座タイプはこれ
雇用統計のような経済指標発表時は、通常とは異なるスプレッド挙動が見られます。
本項では、実測データをもとに「指標時でもスプレッドが安定していた口座タイプ」を3つの観点で厳選しました。
✅ スプレッド重視なら「TITANFX-Blade」
TITANFXのBlade口座は、スプレッドの狭さと安定性で群を抜いています。
特にUSDJPYやEURUSDでは、最大スプレッドが1.1pips以下、平均0.3pips未満という好成績。
スキャルピングや短期売買に最適で、約定力の高さも魅力です。
・最大:USDJPY 1.1pips|EURUSD 0.5pips
・平均:USDJPY 0.3pips|EURUSD 0.1pips
✅ 高ボラ通貨に強い「ICMarkets-Raw」
ICMarketsのRaw口座は、USDMXNやUSDZARといった高ボラ通貨でも平均スプレッドが非常に安定しており、特殊通貨ペアのトレードを好む中上級者におすすめ。
最大スプレッドは一部で広がるものの、全体的な安定度と透明性は高評価です。
・USDMXN 平均 18.4pips|USDZAR 平均 41.1pips
・USDJPY 平均 0.1pips など、メジャー通貨にも強い
✅ 指標トレードに向く「XM-ZERO」や「AXIORY-NANO」
XM-ZEROは、スプレッドが狭く、手数料込みでもコストが読める点で安心感があります。
AXIORY-NANOは、エキゾチック通貨でも拡がりを抑えており、雇用統計時でもトレードしやすい環境を提供。
XM-ZERO:USDJPY 最大 14.3pips/平均 0.4pips
AXIORY-NANO:EURUSD 平均 0.3pips、AUDUSD 平均 0.4pips
💡 選び方のポイント
- 短期トレード・スキャル:TITANFX-Blade/ICMarkets-Raw
- 指標時でも落ち着いた環境:XM-ZERO/AXIORY-NANO
- 高ボラ通貨も視野に:ICMarkets-Raw/AXIORY-NANO
口座タイプごとの特性を理解し、目的に合った業者を選ぶことが、トレードの勝率とリスク管理の鍵になります。
まとめ|雇用統計に強い業者はここだ!
雇用統計などの重要指標発表時には、スプレッドが急拡大しやすく、安易なエントリーはリスクを伴います。
しかし、今回の実測データから明らかになったのは、一部の業者・口座タイプは指標時でもスプレッドが安定しているという事実です。
🔹 総合的に安定していた業者・口座タイプ
- TITANFX-Blade:メジャー通貨での狭いスプレッドと高い安定性
- ICMarkets-Raw:高ボラ通貨にも強く、平均値が非常に安定
- XM-ZERO/AXIORY-NANO:指標時でも極端なスプレッド拡大を抑制
🔸 注意が必要だった業者・口座タイプ
- STP系口座(XM-STP、TradersTrust-STPなど)
→ 雇用統計発表の瞬間に30~1000pips以上拡大した例もあり、スキャルピングや成行注文には不向き
✅ 雇用統計時のトレードを安全に行うには?
- 可能であればRaw/Blade/ZERO系の口座を選択
- エントリーは発表直後の“スプレッド拡大が収まった後”が理想
- 成行注文は避け、指値や逆指値で事前準備するのが基本
雇用統計時でも安定した環境でトレードするためには、「どの業者か」だけでなく「どの口座タイプか」がカギになります。
今回の比較データを参考に、あなたのトレードスタイルに合った業者を選び、安全で有利な環境を手に入れてください。
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完全放置OK・リアルトレード×バックテスト整合済の設計です。
よくある質問(FAQ)
- 雇用統計のときはどのくらいスプレッドが広がりますか?
-
通貨ペアや業者によって異なりますが、通常0.1~1.0pips程度のスプレッドが10pips以上に急拡大するケースもあります。特にSTP系口座では広がりやすく、Raw/Blade/ZEROタイプの方が安定傾向にあります。
- スプレッドが広がるのは発表直後だけですか?
-
はい、多くの場合は発表直後の1~3分間がピークです。直後に流動性が低下し、スプレッドが一時的に拡大しますが、数分後には安定することが一般的です。
- 雇用統計時でもスプレッドが拡がりにくい口座タイプは?
-
TITANFX-Blade、ICMarkets-Raw、XM-ZEROなどの低スプレッド型(Raw/ECN/ZERO)口座は、雇用統計時でも比較的スプレッドが安定していました。
- スプレッドの広がりを防ぐ方法はありますか?
-
完全には防げませんが、
- 指標時にポジションを持たない
- STP口座ではなくRaw/Blade型を使う
- 発表数分後までトレードを控える
といった方法でリスクを軽減できます。
- スプレッド計測はどのように行われましたか?
-
T4専用のスプレッド計測インジケーターを使用し、2024年5月3日の雇用統計発表前後に、1分単位で記録された実測データを集計しています。